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クリティカルシンキングを身につけよう!活用メリットや鍛える方法などを紹介

クリティカルシンキング

「クリティカルシンキングとはどんな思考法?」

「クリティカルシンキングを鍛える方法は?」

「ロジカルシンキングやラテラルシンキングとの違いは?」

近年、ビジネスシーンでクリティカルシンキングという思考法が注目を集めています。市場の先が読みづらくなったVUCA時代においては、事実に基づいて適切な判断が行えるクリティカルシンキングの活用がすべての企業において重要だといえるでしょう。

しかし、ロジカルシンキングやラテラルシンキングなど、この他にもさまざまな思考法があるため「どこが違うの?」と思われる方も多いでしょう。そこで今回は、クリティカルシンキングがどのような思考法なのか、ロジカルシンキングやラテラルシンキングとの違いや、活用メリット、鍛え方などを紹介します。

クリティカルシンキングとは

クリティカルシンキングとは、物事の前提条件を客観的に分析して、本質を見極めるための思考法です。

クリティカルシンキングは日本語では「批判的思考」と訳されますが、あら探しのツールではありません。客観的な事実に対して「正解はこれでよいのか?」という視点で思考と分析を重ね、最適解を導き出す思考法がクリティカルシンキングです。

例えば、営業部門がコロナで思うように営業ができず業績が下がっている企業が、何らかの施策を打つ必要があるとしましょう。

上記に伴う仮説が3つあり、それを踏まえた結論が以下とします。

・仮説A:コロナが理由で営業部門が不振なため、売上が下がっている

・仮説B:営業部門は新しいことへのチャレンジが苦手な傾向があり、施策の実施が遅い

・仮説C:新商材を増やすことで、顧客の選択肢が増え営業がしやすくなる

結論:新商材を増やすことで売上向上を実現するべき

しかし、これらの仮説には、それぞれ疑問点があります。

・仮説A:そもそも会社の売上低迷の理由が営業部の不振だけなのか?

営業部門の売上が下がっている理由は本当にコロナだけなのか?

・仮説B:本当にチャレンジが苦手なのか?(本人のバイアスなど)

すでにいろいろな施策を試した後ではないのか?

・仮説C:単純に商材を増やすだけでなく、現状ラインナップの見直しは不要か?

競合他社の動きや、新規参入の企業などはいないのか?

ざっと、考えただけでもさまざまな疑問が浮かび上がるため、これらの正誤が判断できていない場合、先ほどの結論の信ぴょう性は非常に低くなるでしょう。そのため、これらのすべての事象を分析、検討した後に、最終的な結論を出すべきです。

クリティカルシンキングを活用することで、自身が課題解決の主体者となって施策検討や提案がしやすくなるでしょう。物事の妥当性を正しく判断し、施策の成功率を上げるために有効活用したいところです。

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ロジカルシンキングとクリティカルシンキングとの違い

ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いは、前提条件を疑うか否かという点だといえるでしょう。

ロジカルシンキングは、物事をいくつかの要素に分解し、倫理的に分析、検討を進める思考法です。つまり、前提条件から考えられる要素を分析、検討して結論の妥当性を導き出すことや、逆に結論から逆算して前提条件との妥当性を判断することがロジカルシンキングといえます。

一方、クリティカルシンキングにおいても同様のプロセスを踏むため、「どちらも同じでは?」と思う方も多いでしょう。ただし、クリティカルシンキングでは、こちらに前提条件が正しいのかどうかを疑うプロセスが加わります。

ロジカルシンキングは前提が正であることに基づき、分析、検討をする思考法のため、前提条件が間違っていた場合は、間違った結論が導き出される点がリスクです。

したがって、クリティカルシンキングは論理的整合性だけでなく、物事の妥当性も考慮に入れた思考法といえるでしょう。

ラテラルシンキングとクリティカルシンキングとの違い

ラテラルシンキングとクリティカルシンキングの違いは、思考の過程です。

ラテラルシンキングは日本語で「水平思考」と訳されるように、物事の前提条件や固定概念にとらわれず、多角的にものごとを考察するための思考法といえるでしょう。そのため、新しいアイデアや発想を生み出す際に、よく用いられる思考法です。

ラテラルシンキングでは、結論が1つではなく、複数存在します。一方、ラテラルシンキングは、1つの結論に対して、その妥当性を分析、検討するものです。

したがって、ラテラルシンキングとロジカルシンキング、クリティカルシンキングは補完関係にあるといえます。ラテラルシンキングで広げた発想を、ロジカルシンキングで1つの結論に絞り込み、最後にクリティカルシンキングで妥当性を判断するという使い方がおすすめです。

クリティカルシンキングが注目される背景

クリティカルシンキングが注目を集めている理由は、多くの企業でビジネスを多角的な視点で分析、検討するツールの必要性が高まっているためです。

近年、テクノロジーの発展や人々の価値観の多様化に加え、新型コロナウイルスや自然災害などの影響もあり、市場の先が非常に読みづらい状況といえます。そのため、これまでは通用したビジネスモデルが、ある日突然立ち行かなくなるケースも多くなりました。

したがって、従前のやり方や常識を疑ったり、あるいは捨てたりする必要もあるでしょう。VUCAと呼ばれる時代で企業が生き残るためには、世の中の状況や価値観の変化に合わせて柔軟に対応しなくてはいけません。その際、有効活用するべきツールがクリティカルシンキングなのです。

クリティカルシンキングを活用するメリット

クリティカルシンキングを活用することによって、ビジネスに有用なメリットが得られます。おもなメリットとしては、以下の3つが挙げられるでしょう。

事実に基づいた的確な判断ができる

クリティカルシンキングをビジネスに活用するメリットは、事実に基づいた的確な判断ができることです。

物事を客観的に判断するためには、数値データを含めた事実の検証が不可欠といえます。そのため、クリティカルシンキングを鍛えることで、売上や原価、販管費などの会社の数字や、マーケティングツールやアンケートで収集した数値データの意味を読み取り、的確な判断ができるようになるでしょう。

円滑なコミュニケーションが可能になる

クリティカルシンキングを活用できるようになると、他者とのコミュニケーションもスムーズになります。

クリティカルシンキングによって、自身の発言や主張の蓋然性(がいぜんせい:確からしさ)が高められれば、相手の理解度や納得度が上がり、行動を促進しやすくなるからです。また、相手の発言や主張の意図も読み取りやすくなり、建設的な議論がしやすくなるでしょう。

リスクを未然に回避できる可能性が高くなる

クリティカルシンキングを活用することによって、ビジネス上のリスクを未然に回避できる可能性が高くなります。

現状を客観的に分析することによって、課題点や問題点がみつけやすくなり、早めに対策が講じられるようになるからです。また、矛盾点にも早く気づけるため、サービスやプロダクトをローンチする前に対策が講じやすくなる点も、クリティカルシンキングを活用するメリットだといえるでしょう。

クリティカルシンキングを鍛える方法

クリティカルシンキングを使いこなせるようになるためには、以下5つの行動を心がけるとよいでしょう。ぜひ今日からでも実践してみてください。

事実に基づいた話をするように心がける

クリティカルシンキングを鍛えるためには、普段から事実に基づいた話をするように心がけると効果的です。

例えば、他人に説明するときはできるだけ具体例を挙げたり、主語を省かないように意識したりするとよいでしょう。また、「これ」「あれ」などの指示代名詞の使用を極力抑え、具体名を出すようにすることもクリティカルシンキングの強化には大切です。

事前に仮説検証を実施する

物事を検討する際、事前に仮説検証を繰り返すこともクリティカルシンキングの鍛錬には有効でしょう。

「〇〇はこうだ」「△△はこうに違いない」といった、思い込みや固定観念を排除するためには、事実に基づいた仮説検証の繰り返しが効果的だからです。課題解決のための結論が検討できたら、その妥当性を疑い、分析、検討するような癖がつくと、クリティカルシンキングを使いこなせているといえるでしょう。

事実と意見は分ける

事実と自分の意見や感想の区別を意識することも、クリティカルシンキングの強化には大切です。

正しいデータや根拠を集めなければ、的確な結論は導き出せません。また、自分の所感と事実が混然一体となったデータから、正しい結論を導き出すことも困難でしょう。事実と意見のすみ分けは、物事を検討するときはもちろん、普段議論をする際などにもこころがけるべきポイントです。

常に前提を疑うこと

クリティカルシンキングを鍛えるためには、常に前提を疑う癖をつけましょう。

事実や結論の中に不明瞭な部分があった際には、その妥当性も揺らぐからです。そのため、不明瞭な部分を可能な限り明確化しようとする姿勢が、クリティカルシンキングには不可欠でしょう。また、議論を行っている際、不明瞭な言葉や事実を見つけたときにも、クリアにする努力を惜しまないことが大切です。
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思考の偏りに注意すること

自分自身の思考の偏りがないか意識することも、クリティカルシンキングの鍛錬には欠かせません。

ラテラルシンキングやロジカルシンキングを駆使して、やっとの思いで結論を導き出したときでも、自分の思考の偏りや癖がないか注意することで、より妥当性のある結論を導き出せる可能性があるでしょう。

その際、以下オズボーンのチェックリストを活用すると便利です。

・転用:他の使い道はないか?

・応用:他からアイデアを借用できないか?

・変更;変更してみるとどうだろうか?

・拡大:大きくしてみるとどうだろうか?

・縮小:小さくしてみるどうだろうか?

・代用:他に代替できるものはないか?

・置換:入れ替えてみるとどうだろうか?

・逆転:逆にしてみるとどうだろうか?

・組合せ:組み合わせてみるとどうだろうか?

クリティカルシンキングは研修で学ぶことも可能

市場の先が読みづらい昨今、競争力を上げて、他者との差別化を図るためには、ビジネスを柔軟かつ迅速に変化させることが重要です。クリティカルシンキングを活用することで、社員一人一人のスキルを上げ、全社的な生産性向上につなげられるでしょう。

なお、クリティカルシンキングは研修などで社員に学ばせることも可能です。HUB on(ハブ オン) はAIの最新技術も導入し、個性を生かし弱みを補う研修で、貴社における人材の活躍と定着をお手伝いします。

HUB onは、人材の紹介から就職後の研修・キャリアコンサルタントまでをセットで提供する人材サポートサービスです。

個人のスキルと御社の希望に合わせた独自の教育プログラムを作成し、適切な人材育成を実現します。また、研修の効果が見えない不安をAIによる人材評価で解消するため、研修で得られた効果を実感いただけます。

自社のスタッフにクリティカルシンキング研修の実施を検討中の方は、ぜひHUB onをご活用ください。

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