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助成金・補助金の申請代行はどこに依頼する?必要な資格や代行依頼先の判断基準

この記事では、助成金や補助金の申請代行サービスを利用する際のポイントを解説します。適切な代行業者の選定方法や、申請代行業者が必要な資格、さらには代行依頼をするメリットと注意点についてもまとめました。

助成金や補助金の申請を検討している企業担当者や、スムーズな手続きを希望する方々に向けた実践的なアドバイスが書いてありますので、安心して代行業者を選び、申請プロセスを効率的に進めるための知識を深めていただけるでしょう。

助成金と補助金の違い

助成金と補助金の違いはご存知でしょうか。
助成金と補助金では申請代行を依頼する際に選択肢が異なってきますので、まずは助成金・補助金の違いについて理解しておきましょう。

昨今ではDXや転職を後押しする社会的背景もあり、助成金や補助金の種類も多くなっています。
以下の記事も参考にしてください。
「リスキリングの助成金は個人でも使えるの?リスキリングの補助金・助成金・給付金を解説」

「DX推進には補助金や助成金の活用を!DXと関連する補助金・助成金の種類と受給手順」

助成金とは

助成金とは、厚生労働省をはじめとする公的機関や民間団体が、特定の目的を達成するために提供する資金のことを指します。
これらの資金は、社会貢献活動、研究開発、雇用創出など、公共の利益に資する様々な活動を支援する目的で用いられます。助成金を受け取る最大のメリットは、提供された資金が返済不要であること。
申請条件や利用目的が非常に具体的であり、受給資格を有する個人や団体は、厳正な審査を経て選ばれます。
助成金を活用することで、資金調達の難しい新規プロジェクトや社会的意義の高い事業も推進可能となり、経済的負担を軽減しながら目標達成を目指すことができるでしょう。

補助金とは

補助金とは、国や地方公共団体が経済活動を促進するために、特定のプロジェクトや活動に対して提供する財政支援のことです。
補助金の目的は、新技術の研究開発、地域経済の活性化、環境保全など、社会全体の利益に貢献する事業を支えることにあります。
補助金を受けるには、申請者がプロジェクトの計画性や実行可能性を示し、審査を通過する必要があります。
受給には、事業の実施後に成果報告を行うなど、一定の条件が課される場合が多いです。
補助金は、国や地方公共団体から提供されるため、予算配分や政策優先順位に基づいた競争が激しく、採択率は比較的低い傾向にあり、具体的な事業計画や社会への貢献度、経済効果などを明確に示す必要があり、審査も助成金の申請よりも厳格であることが一般的です。

助成金や補助金の申請代行の依頼先

申請代行を依頼するときには助成金の申請をするのか、補助金の申請をするのか、用途によって依頼先は異なります。
助成金の申請代行を依頼する場合には、依頼先が特定の資格を有していない場合には違法になることもあるので注意しましょう。

助成金の申請代行には社会保険労務士の資格が必須

助成金申請の代行を考える際、特に厚生労働省から提供されるものに関しては、社会保険労務士(社労士)への依頼が必要となることがあります。
これは、助成金が雇用保険料に基づき、労働環境の改善や雇用促進を目的としているためです。
社労士は、雇用保険を含む社会保険に関する広範な知識と専門性を有し、助成金の申請書作成や提出などの業務を法律により行う資格があります。

補助金の申請代行を依頼する場合

補助金の申請代行においては、社会保険労務士(社労士)に限定されることなく、幅広い専門家やコンサルタントが対応可能です。
これは、補助金が産業振興や事業開発など、特定の目的を支援するための財政援助であり、多くの場合、経済産業省や自治体、特定の団体から提供されるためです。
そのため、補助金申請のプロセスは厚生労働省が提供する雇用関連の助成金とは異なり、社労士の独占業務には含まれません。

社会保険労務士事務所以外が助成金の申請代行を行っているのはどうして?

社会保険労務士事務所以外でも助成金の申請代行を行っている理由は、多様な専門家が事務所に在籍しているということが考えられます。
たとえば、弁護士事務所や税理士事務所がこのサービスを提供する背景には、これらの事務所に社会保険労務士が在籍している場合や、専門的な業務提携を結んでいる社労士事務所があることが挙げられます。
このように、複数の専門分野が連携することで、助成金申請における高度な知識と経験を活用し、サービスが提供できる体制を整えているのです。

弁護士が法律の専門家であることから、助成金申請に関わる特定の法律的な問題に対処することができるほか、税理士は会計や財務の観点から申請書類の正確性を高めるサポートが可能です。
これらの事務所が助成金申請の代行を提供することにより、申請プロセスがより専門的で包括的なサポートを受けられるでしょう。
助成金の申請代行サービスを提供する多様な専門家の存在は、申請者にとってより広い選択肢と専門的なサポートになることが多いです。

自社内で助成金申請をする場合には社会保険労務士の資格は不要

自社で助成金の申請を行う際には、社会保険労務士の資格を持っている必要はありません。助成金申請のプロセスには、専門的な知識が必要とされる場面が多くありますが、企業内部でこれらの申請書類を準備し、提出することは十分可能です。
社会保険労務士は、助成金に関する深い専門知識を有し、代理申請を行うことができる専門家ではありますが、申請自体は企業が直接行うことができます。

自社内で申請を行うメリットには、外部への依頼に伴う費用を節約できることや、申請プロセスに関する知識を社内で蓄積できることがあります。
助成金申請を内製化することで、将来的にも同様の申請をスムーズに進められるようになり、企業の自立性と対応力を高めることができます。
ただし、申請書の正確な作成や必要書類の準備には、関連する法規や手続きに関する理解が必要ですので、費用対効果を考えて申請代行を依頼したほうがいいかどうかは検討するといいでしょう。

補助金申請の代行依頼先と業務範囲

補助金申請の代行依頼先としては8仕業と呼ばれている職種の人たちや、中小企業診断士などがあげられます。
それぞれに得意分野や専門領域が違いますのでその特徴を理解しておくことは重要です。

社会保険労務士(8仕業)

社会保険労務士(社労士)は、労働法や社会保険に関する専門的な知識を持ち、企業や個人に対して多岐にわたるサポートを提供する専門家です。
業務内容には、労働保険や社会保険の手続き代行、給与計算、就業規則の作成支援などがあります。
特に、助成金の申請において社労士はその専門性を発揮し、申請書の作成から提出までのプロセスを支援できるのが社労士です。
特に人事労務管理に関連する助成金の申請を検討している企業にとって、社労士は重要なパートナーとなり得るでしょう。

弁護士(8仕業)

補助金申請における弁護士の役割は、法律的なアドバイスの提供から、申請書類の作成、対象となる補助金の選定、さらには提出後のフォローアップに至るまで多岐にわたります。特に、補助金申請に関連する契約書のチェックや、法的な問題が生じた場合の対応など、その法的専門性は申請プロセス全体を通じて非常に価値のあるものです。
企業や団体が直面するかもしれない潜在的な問題を事前に回避するうえで頼れるパートナーとなるでしょう。

司法書士(8仕業)

司法書士は、不動産登記や商業登記など、法律文書の作成と提出に特化した専門家です。補助金申請プロセスにおいて、司法書士の役割は一見限定的に思えるかもしれませんが、彼らは法律文書の正確な作成や手続きの適切な進行において重要な役割を担います。
特に、補助金申請に関連する契約書の作成や、申請に必要な権利証明書類の準備など、司法書士の専門性が活かされる場面もあるでしょう。

土地家屋調査士(8仕業)

土地家屋調査士は、土地や建物に関する測量および登記業務の専門家です。
補助金申請の文脈では、土地家屋調査士の役割は直接的ではないかもしれませんが、土地利用や建物に関連するプロジェクトにおいてパートナーになることもあり得ます。

行政書士(8仕業)

行政書士は、法律に基づく各種許認可申請や書類作成を専門とする専門家です。補助金申請に関しても、その業務範囲内で重要な役割を担っています。
行政書士による補助金申請代行サービスは、申請に必要な書類の作成から、提出までのプロセス全般をカバーします。
具体的には、補助金の申請資格を満たしているかの確認、必要な情報と書類の収集、申請書類の正確な記入と整理、そして行政機関への申請手続きの実施など、申請者を全面的にサポートします。
ただし、補助金の種類によっては、申請代行を丸投げできない類のものも含まれており、注意が必要です。

税理士(8仕業)

税理士は、企業や個人の税務処理および財務アドバイスを専門とする専門家であり、補助金申請においても重要な役割を果たします。
補助金申請のプロセスでは、申請する事業の財務状況や税務に関する正確な情報の提供が求められることが多く、ここで税理士の専門性が大きな価値をもつでしょう。
補助金が受け取られる際の税務上の影響を評価し、効率的な税務計画を提案してくれるのも強みです。

弁理士(8仕業)

弁理士は、知的財産権に関する専門家であり、特許や商標、意匠などの登録手続きや、それに伴う法的アドバイスをする専門家です。
補助金申請において弁理士が果たす役割は、特に技術開発やイノベーションに関連する補助金を申請する際に顕著。
弁理士による補助金申請代行サービスは、補助金の対象となるプロジェクトが知的財産権の取得や保護に関連している場合に特に有効です。
具体的には、プロジェクトに関わる特許申請や商標登録のサポート、知的財産権を活用した事業計画の策定支援、補助金申請書における知的財産戦略の記述などが含まれます。

海事代理士(8仕業)

海事代理士は、船舶登録や船舶関連の各種許認可申請を専門とする専門家です。
補助金申請という点での海事代理士の役割は、海運業界や海洋関連事業に特化しています。補助金が海運業の発展、船舶技術の革新、海洋環境保護など、海事産業に関連するプロジェクトに提供される場合、海事代理士はその専門知識を活かして補助金申請のプロセスをサポートしてくれるでしょう。

中小企業診断士

中小企業診断士は、経営全般にわたる専門知識を活用して中小企業の支援を行う専門家です。
中小企業診断士からは、事業計画の策定から財務分析、市場分析まで、補助金を活用した事業拡大や新規事業開発の計画に関する包括的なサポートが得られるでしょう。
補助金申請のプロセスでは、事業計画の具体性と実現可能性が重要となるため、中小企業診断士による深い分析とプロフェッショナルな提案は申請書類の質を格段に向上させることができます。

金融機関

金融機関は、企業や個人への資金提供を主な業務としていますが、補助金申請の代行サービスも提供している場合があります。
これは、特に中小企業やスタートアップに対して、資金調達の支援を一歩進めた形で行われるサービスです。
企業の財務状況や事業計画に深い理解を持っているため、補助金申請におけるアドバイスが具体的かつ実践的な場合が多いのも特徴的です。

民間のコンサルタント会社

民間のコンサルタント会社の目的は、クライアントの課題解決や目標達成をサポートし、その結果として業績の向上や効率化、競争力の強化を図ることにあります。
補助金申請に関連する最新の情報やトレンドにも精通しており、申請者が補助金プログラムの要件を満たし、競争の激しい申請環境の中で成功するための戦略を構築します。
また、申請プロセス中に生じる可能性のある問題に対しても、事前に対策を講じることが可能です。

助成金・補助金の申請代行を依頼するメリット

助成金・補助金は自社内で申請することも可能ですが、申請代行を依頼することにもメリットがあります。

最新の情報が得やすくなる

専門家、特にコンサルタント会社は、日々変化する政策や制度に関して最新の情報を常に追い、その専門的な知識を活用しています。
彼らは、利用可能な助成金や補助金のプログラム、申請条件の変更、締め切り日、さらには成功のための戦略的なアプローチに至るまで、幅広い情報を提供することができます。このように専門家によるサポートを受けることで、企業や個人は、自身で情報を一から集める手間を省き、最適な助成金や補助金を迅速に特定し、申請プロセスをスムーズに進めることが可能になります。
最新の情報に基づいた申請は、採択される可能性を高め、時間とリソースの節約にもつながります。

煩雑な手続きをしなくて済む

助成金や補助金の申請は、非常に詳細かつ複雑なプロセスを伴います。必要な書類の準備から、正確なフォーマットでの申請書類の提出、さらには適切な期限内に全てのプロセスを完了させる必要があります。こうした煩雑な手続きは、時間と労力を大量に消費するだけでなく、小さなミスが申請の却下につながる可能性があるため、大きなストレスの原因となり得ます。

申請代行サービスを利用することで、企業や個人はこれらの煩雑な手続きから解放されます。代行サービスの専門家は、助成金や補助金の申請に関連する法律、規則、要件を深く理解しており、申請プロセスをスムーズに進めることができます。

補助金の採択率が上がる

助成金や補助金の申請プロセスは、多くの場合、複雑で時間を要する手続き、厳密な書類の準備、詳細な計画書の作成など、専門的な知識と細心の注意を必要とします。
専門家やコンサルタント会社に申請代行を依頼することで、これらの煩雑なプロセスを任せることができ、企業や個人は本業や主要な活動に集中することが可能になります。

事業計画書の策定・アドバイスが受けられる

事業計画書は、申請の成功に不可欠な要素であり、その品質は補助金の採択に直接影響を及ぼします。
専門家は、多くの成功事例と経験をもとに、具体性、明確性、説得力を持つ事業計画書の作成をサポートしてくれるでしょう。
また、彼らは市場分析、競合分析、財務計画など、事業計画書に必要な各種分析の方法論にも精通しています。
専門家によるアドバイスを受けることで、事業の目的や戦略をより鮮明に打ち出し、補助金を獲得するための説得力ある申請を行うことができます。

補助金・助成金申請代行の依頼先を決める際のポイント

補助金や助成金申請代行を依頼するときにはどのようなポイントに注意すればいいのでしょうか。
申請代行業者を選択するときの注意点についてまとめましたので、参考にしてください。

社会保険労務士の資格の有無を確認する

補助金や助成金の申請代行を検討する際には、代行業者が社会保険労務士(社労士)の資格を有しているかどうかを確認することが重要なポイント。
特に、助成金に関しては、社労士の資格がないと法律に基づく正式な申請代行ができないため、この点は特に注意が必要です。
社労士の資格を持つ専門家は、労働法や社会保険に関する深い知識を有しており、正確で信頼性の高い申請支援を提供することができます。
資格保有者であれば、法律に違反することなく、助成金の申請プロセスを適切にサポートできるため、申請の成功率を高めることが期待できるでしょう。

補助金・助成金の申請代行実績を確認する

業者の過去の申請代行実績を確認することは、その業者がニーズに合ったサービスを提供できるかどうかを判断する上で重要なポイントです。
実績の確認を通じて、業者が取り扱ってきた案件の種類、成功率、専門性の範囲を把握することができます。
特に、同じ業界や類似のプロジェクトに関する申請代行経験がある業者を選ぶことは、申請書の質を高め、申請の成功率を向上させる上で有利に働くでしょう。

費用の相場を確認する

申請代行依頼をした場合の費用としては、
●着手金
●成功報酬
の2種類があります。

着手金

着手金は、サービス提供を開始するために前払いする費用であり、代行業者によってその額は大きく異なります。
この費用は、全体のサービス料金の一部として初期に支払われ、業者が申請代行業務を開始するための基本的な契約金です。
一般的に、着手金は数万円から数十万円の範囲内で設定されることが多いですが、大規模なプロジェクトや特に専門的な知識を要する申請の場合は、それ以上になることもあります。

成功報酬

成功報酬制は、申請が採択された場合にのみ代行業者に支払われる報酬であり、その額はサービス提供者によって異なります。
一般的には、成功報酬は獲得した補助金や助成金の総額の10%から20%程度が相場とされることが多いですが、これはあくまで一例として考えておくべきでしょう。

認定支援機関かを確認する

認定支援機関とは、国から税務、金融、企業財務などの専門分野において、高い専門知識と豊富な実務経験を有すると認められた機関のことを指します。
これには税理士、中小企業診断士などが含まれます。

認定支援機関による代行サービスを選択するメリットは、その知識と経験が補助金・助成金申請の成功率を高める可能性がある点にあります。
また、認定を受けた支援機関であれば、申請プロセスに関する最新の情報や規制についても精通しており、効率的かつ効果的な申請サポートを提供することが期待できるでしょう。

まとめ:助成金申請の違法業者には注意

助成金や補助金の申請を代行する際には、違法な業者に注意することが非常に重要。
助成金申請の違法業者は、不正確な情報を提供したり、高額な手数料を要求するなど、申請者を誤解させる行動を取ることがあります。
正規の認定を受けていない業者に依頼すると、法的な問題に巻き込まれるリスクがありますし、最悪の場合、申請が無効になることやペナルティも考えられます。

助成金申請の違法業者から身を守るためには、以下のポイントに注意するといいでしょう。

●申請代行業者が国や関連機関から認定されているかを確認する。
●代行業者の過去の実績や評判を調べ、信頼できる情報源からの推薦を参考にする。
●契約前にサービス内容、費用、成功報酬の詳細を明確にし、全ての条件を文書化する。

適切な申請代行業者を選択することで、助成金や補助金の獲得に向けた申請プロセスがスムーズに進み、法的なリスクを避けることができます。

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