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お役立ち情報

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初めての採用担当者へ 面接担当の簡易教科書

「面接官の役割とマインドセット」

「面接で使える簡易質問集」

「人材の宝庫、マッキンゼーから学ぶ採用基準」

人事採用担当は大きな責任を伴います。
その責任は、会社の将来にも関わりますし、採用の門戸を叩いた志願者にも関わります。

最初は誰もが初心者です。
採用担当の仕事も例外ではありません。
初めて採用を担当することになった方に向けて、面接官の役割や心構え、面接で使える簡易的な質問集をまとめました。

また、人材の宝庫とも言われるマッキンゼーの採用に関する考え方についても簡単に紹介しています。

面接官の役割とマインドセット

面接官の役割とは何でしょうか。
自社に相応しい人材かどうかを見極めることは仕事なのですが、もう少し踏み込んで面接官の役割を語る必要があります。

面接官は志願者の有能さ、将来性を見極めることが仕事になるわけですが、志願者も面接官を見て企業のことを判断します。
面接中の面接官の態度や話し方、人柄を観察することで、入社の意欲を高める志願者もいます。
つまり、面接官は志願者にとって、企業の「顔」でもあるのです。

面接官は志願者と企業の架け橋

面接官は志願者と企業の架け橋になる存在です。
企業の内部事情も知りつつ、志願者の情報も知ることができる立場にあります。

志願者は、採用試験に向けて、ある程度の情報収集を行っていたとは言え、その起業で仕事をしている人からすれば、ごくわずかな情報しか得られていないはずです。

情報のズレは、入社してからも時々問題になることがあります。

自分たちが持っている情報を偽りなく、誤解のないように伝えることはもちろん、志願者側の情報に偽りがなかどうか、書類上の内容の真偽も確かめなくてはいけません。

面接官に必要なマインドセット

面接官に必要な主に2つのマインドセット、心構えを見ていきます。

◆面接官も見られている
先ほども少し紹介しましたが、面接官も志願者から見られています。
面接官の中には志願者に比べて立場が上であると錯覚している方も少なからずいます。

面接官の態度や、ハラスメント紛いの質問には志願者も敏感に反応します。

現代では、SNSを通じてすぐに情報が拡散します。
企業の評判にも直結しますので、人としては対等であるという心構えを常に持ちましょう。

◆志願者に気づきを与える
面接中に新しい発見、気付きを志願者へ与えることも重要な役割であり、この役割を知ることは面接官にとっても重要です。

ここでの「気づき」とは、志願者へのメッセージです。
例えば、志願者が曖昧な態度を見せているようであれば、その曖昧さを見抜いているというメッセージを送ります。

「このままでは採用されない」と気付かせることで、改めて次のステージに進む気持ちがあるかどうかの覚悟を問います。

面接本番の流れ

面接が進む大まかな流れについて書いていきます。

①アイスブレイク
アイスブレイクとは、運動におけるウォーミングアップのようなもので、いきなり話の本題に入る前に、交通手段や天気などの本線と大きく関わりのないところから話をスタートさせます。

②自己紹介
自己紹介は、志願者の自己紹介ではありません。
まずは、自分たちの自己紹介からしていきましょう。
企業に関する概要の説明と、志願者に対する採用面接に足を運んでくれたことに対するお礼もあるといいでしょう。

③書類記載内容の真偽の確認
書類に記載している内容を確認していきます。
真偽を確かめつつ、その内容を深堀して聞きたい場合には志願者にも話を振ります。
ストーリー性を意識して、突拍子な一問一答のような質問ではなく、自然な会話を意識できるようにします。

④志望動機・展望
志願者の志望動機と今後の展望について話してもらい、その意欲・モチベーションを確認します。
成長意欲などが感じられるかどうかの見極めも重要です。

⑤逆質問
志願者からの質問がないかどうかを確認して、誤解の生じやすいことのすり合わせや、採用通知のタイミングなどを伝えて終了します。

面接で使える簡易質問集

面接の質問集は企業ごとに用意されていることがほとんどです。
それぞれの項目に対して、どのような回答であればどのような評価をするのか、点数化されたマニュアルがある企業もあります。

代表的な面接を質問集という形でまとめましたので、参考にして下さい。

開始直後の質問マニュアル

面接開始後すぐに本題に入るのではなく、志願者の気持ちをほぐしてあげるような質問から入ることが望ましいです。

【具体例】
◆ご自宅からここまではどのぐらいお時間がかかりましたか?
◆休日の趣味など、差支えのない範囲で伺ってもよろしいですか?
◆採用の可否には関係ないのですが、弊社以外にも今後、面接の予定はありますか?

などが、アイスブレイクとして使える質問です。

経歴確認と入社意欲の確認

履歴書、経歴書に記載してある内容の事実確認は重要です。
実際に自分で行っていなくても、今ではインターネットなどを通じて簡単に情報を手に入れることができてしまいます。
また、履歴書は添削指導を受けることによってある程度の精度で仕上げることが可能なのです。
また、入社意欲についても確認したいです。

【具体例】(志願者が転職を考えている場合)
◆今の職場を離れようとしている理由は何ですか?
◆今の職場で、その問題点、理由を改善していくために、ご自身で行動されたことはありますか?
◆弊社に入社していただいた場合、その理由は改善されますか?また、どうしてそのように考えられますか?

価値観の確認

転職を希望している志願者の場合、仕事に関する価値観がある程度固まっている可能性があります。
その考え方が転職先の考え方と合っているのかどうかは、仕事上の能力以上に大切かもしれません。
その価値観をしっかりと見極めようとする姿勢が面接官には求められます。

【具体例】
◆仕事をする上で、会社に求める条件は何ですか?
◆先ほど、他にも採用選考を受ける可能性を示唆頂きましたが、入社を決める際に最終的には何が決め手になりますか?
◆将来的に、あなたが望むキャリアは何ですか?
◆仕事に関わるスキルで、他には負けないと自負できるものは何ですか?

志願者からの逆質問

最後に、志願者から不明点を吸い上げて面接を終了します。
志願者から言い出しにくい質問内容については、面接官側から促しをかけることも大切です。

【具体例】
◆HPなどを事前にご覧いただいているようでしたが、給与面や待遇、労働時間などで不明な点はありますか?
◆最後に話しておきたい内容や、確認したいことはありますか?

人材の宝庫、マッキンゼーから学ぶ採用基準

世界から優秀な人材が集まる、最強の集団と言われるマッキンゼー。
マッキンゼーはアメリカの経営コンサル企業ですが、そんな優秀な人材を獲得する採用担当に日本人が抜擢されていた過去もあります。
伊賀泰代氏はマッキンゼーで12年もの間、採用を担当していました。
著書にある「採用基準」はベストセラーにもなり、その後も多くの賞を受賞しています。

採用だけでなく、育成にも通ずるマッキンゼーの考え方を少しご紹介します。

採用基準

マッキンゼーの採用基準には明確な解答があります。
世間で言われている、地頭、論理的思考力よりも大事な価値観を持っていました。

応募する学生の多くは論理的思考などを勉強してから試験に臨んできますが、
実際のところ、論理的思考力などはあまり重要視していないそうです。

価値転換として、マッキンゼーでは、会社を勤め上げることを前提に入社を希望する志願者よりも、「会社を辞める」を前提にしているぐらいが丁度いいのです。

強力なリーダーシップ性

日本でも求められている主体的なリーダーシップは、マッキンゼーでも大事にされています。

仕事で重要になるリーダーシップ能力。
自分から受け身の姿勢で何かを待っているのではなく、問題点を自ら発見し、周囲の顔色をうかがうのではなく、組織のことを優先して動けるかどうかが大切です。

自分のリーダーシップ性が発揮できないのであれば、その組織に自分が存在する必要性すらないと言えます。

そのような職場からは積極的に離れようとすることも大切です。
それゆえ、マッキンゼーでは転職を繰り返す人に対して偏見を持つどころか、その理由によっては歓迎さえされるのです。

他者との協調性

リーダーシップとは、独断的になるということではありません。
自分のリーダーシップを発揮しつつも、周囲をまとめ上げるようなリーダー的な存在にならなくてはいけないのです。

リーダーや経営に必要なものは、「信念」「責任をとること」「説明能力」の3つです。
この3つのうち、特に最後の説明能力は大切です。

計画には反対がつきものです。
リスクのない計画もありません。
しかし、優秀なリーダーシップを発揮する人は、その計画のメリットが大きいことをしっかりと説明することができます。
それゆえ、周囲を納得させることから協調性を生み出すことができるのです。

まとめ:面接で見極めるポイント

面接で志願者のすべてを把握することはできません。
寝食を共にしても分からないことがあるのが人間ですから、たった数十分と履歴書一枚で完璧にその人物を理解することは難しいです。

大変優秀な志願者であっても、その能力の優秀さを語りきれないことによって採用されない場合もありますし、それを面接官が見落として採用を見送ってしまう可能性もあります。

大事なのは、しっかりとした価値基準を持ち、あれもこれも知りたいと考えるのではなく、「ここだけは慎重に」という的を持つことです。しっかりとした採用基準・価値観を統一して採用に臨むことが大切です。

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