生き残る企業をつくる!変革者とリーダーの重要な役割
「変革者とリーダーの違い」
「変革を起こす人材が必要」
「次世代に向けたリーダーの仕事」
組織には強いリーダーシップ能力が発揮できる人が求められます。
既存の仕組みを上手く活用して企業を引っ張るようなリーダーシップも大事ですが、今までにない価値観や視点で、まったく新しい仕組みを作り上げていくことも重要になります。
後者のような人たちは、リーダーというよりも変革者とよばれるべきかもしれません。
多くの企業は、リーダーシップ能力を大事にしている傾向が強いように感じられます。
一方で、イノベーションに力を入れている企業、特にベンチャー企業などでは、従業員の革新的な能力に期待している企業が多いように感じます。
リーダーシップ能力も、革新を起こす力はどちらも大切ですが、これからの時代、企業が生き残っていくためには、今まで通りの価値観でリーダーシップを発揮できる人よりも、企業を変革させるアイディアを出せる人が必要となるかもしれません。
目次
変革者とリーダー
変革者とリーダーシップ能力を切り離して考えることもありますが、リーダーシップ能力を持っていないと、企業内で起こそうとしている変革に
周囲の人がついてこないことがあります。
つまり、変革を起こすことができる人材は、同時にリーダーシップ能力を持っていないと、その能力を活かしきることができない可能性が高くなります。
変革者が有する特徴や、リーダーに必要な資質について簡単にまとめておきます。
変革者の役割
変革者には、二つのタイプがあります。
一つ目は、企業内での変革の中心にいて、企業の方向性を一人で決められ、周囲を巻き込む変革をしていくタイプです。
語弊を恐れずに書くなら、トップダウン的な企業で多くみられる傾向があります。
一人の優秀なリーダーの方針がすぐに組織内に浸透させることができるという点で、スピード感があり、すぐに効果を期待できます。
まさに「変革」や「改革」の何相応しいかもしれません。
しかし、その方向性が誤っている場合には、企業としての存続を脅かすことにもなりかねないので、諸刃の剣とも言えます。
変革者の二つ目のタイプは、チェンジエージェント型です。
チェンジエージェントとは、ピータードラッガーの書籍の中でも使われている言葉です。
変革の内容や組織の方向性をよく知っており、その方向を向けるように、徐々に周囲の人間を巻き込んで向かわせる役割を担います。
つまり、「自ら変革の先頭を行く」というよりは、触媒的な要素が強く、周囲を見渡しながら変革の波に乗れていない社員を誘導していくのです。
一つ目のタイプは強烈なリーダーシップ能力が必要で、二つ目のタイプは信頼を武器にするリーダーシップが期待されます。
後者の方が、上手くいっている企業には多いです。
リーダーの役割
単純に、リーダーの役割とはどのようなものでしょうか?
一般的には、「目標を共有し、その目標に向けた具体策を考え、チームに落とし込み、自分からメンバーのお手本になるような行動を取ること」とされています。
職場の環境を整え、チームが働きやすくすることも含まれます。
社内の役職に応じて、その役割が明確に決まっていることもありますので、一概にどのような能力を持って、何をしなくてはいけないのかは企業によって異なるでしょう。
既存の仕組みを活用したリーダーシップ能力が期待されていることも多いのが特徴です。
変革型のリーダーシップ
リーダーシップも、いくつかの分類があります。
その一つにあるのが、「変革型のリーダーシップ」です。
このリーダーシップ能力は、まさに現代で求められている変革者とリーダーシップの役割の両方を担うものです。
変革型のリーダーシップは、部下の気持ちを変化させることを重視します。
組織を変えていくためには、その組織にいる人の気持ちから変えなくては上手くいかないという考えに基づいています。
従業員の感情に直接訴えて、気持ちを動かすことが要求されますので、周囲からの信頼やカリスマ性も必要です。
一般的なリーダーがやりがちな行動として、成果に応じて報酬を上乗せしたり、報酬を減らしたりする方法があります。
従業員のモチベーション維持などが課題に挙げられます。
変革を起こす人材が必要
リーダーも大事ですが、変革を起こす人材も必要です。
既存の仕組みから抜け出すことができるマインドを持っている人材に、適切なリーダーシップを発揮できるようなポジションを与え、企業がよりよい方向に向かっていける体制を作りましょう。
今、変革者が求められる理由
業務や仕事上のスキルを活かした仕事では、正解や不正解がはっきりしていることが多いです。
しかし、企業の方向性を決める経営の分野に関われば関わるほど、どれが成功するのか、その明確な答えはありません。
他の企業で成功している方法を自社でも同じように試してみたが、失敗したということはよくある話です。
組織の体質によっても、同じ手段をとっていても、大きく結果が異なってしまうことがあります。
経営や組織体質に関する成功・失敗は実際に試してみないと分からないことも多いですが、試行回数が多いのに、失敗ばかりが続いていけば、組織へのダメージも大きくなります。
また、次のような社会的傾向も、変革を必要とする理由です。
◆社会全体のIT化
IT技術を使うことができない場合、それだけで他の企業に遅れをとってしまうことになります。
アナログで管理した方が慣れている分、楽に感じますが、スピードや利便性も重視していくことが大事です。
技術を作り出すことは難しくても、技術を使いこなすことは練習によって克服できます。
◆国際競争の激化
国内だけで一つの物事が完結することが少なくなっている現代では、世界に目を向ける必要があります。
製造業一つとっても、その材料を世界から輸入していることも多いでしょう。
世界が変わっていけば、必然的に自分たちも変わっていかなくてはいけません。
最も身近な例であれば、原材料費が高騰すれば、製造品の価格も上げざるを得なくなります。
◆人口の構造変化
少子高齢化が進む日本では、顧客層も変わっていくことが予想されます。
市場の変化に対応した変革も必要となるでしょう。
変革を起こす人材に必要な能力
変革を起こす人材に必要な能力を簡単に二つだけご紹介します。
◆現場に足を運ぶ(行動力)
現場には貴重な情報が溢れています。
その道の人しか知らない情報を情報源から得られるのは大きなメリットです。
そのためには、自分で直接現場に足を運ぶ行動力が必要です。
報告を頼るのではなく、自分の目で見て、自分の耳で聞くスタンスは変革者の必要とする能力です。
◆新しい企画を出す(企画力)
新しい企画は実現の可能・不可能を考えずにどんどん出しましょう。
失敗しても、企画であれば時間以外のコストはかかりません。
複数の企画の中から、一つでも実際に活かすことができれば、それだけで十分な成功です。
変革型リーダーシップのメリット・デメリット
変革型のリーダーシップにはメリットもあれば、デメリットもあります。
それぞれを理解した上で、状況に合わせたリーダーシップの発揮が重要です。
変革型リーダーシップのメリット
変革型のリーダーシップは、従業員の感情を動かしますので、モチベーションを高めることができ、従業員の仕事のパフォーマンスの向上が期待できます。
また、継続していくことによって、変化を拒まない組織体制の構築にも貢献します。
変革型リーダーシップのデメリット
何かを変えようと思ったときには、変化へ抵抗する人たちがいるものです。
今までの方法が良かったと思う人は変革には反発するかもしれません。
また、授業員・部下の考え方を変えることは容易ではありません。
時間がかかってしまうこともデメリットですので、急を要する方向転換時には、変革型のリーダーシップ能力では間に合わなくなる可能性があります。
次世代に向けたリーダーの育成
リーダーを育成していくことは企業の存続に欠かせません。
「優秀な上司」と感じる人の役割を、今後は自分が担わなくてはいけないという意識を持たせることが大切になります。
ゼロからものを考える能力や、起こりそうな問題を予め予想して手を打つこと、部下育成など、言われたことを単調にこなしているようでは到底務まりません。
リーダーを育てるための原則を見ていきます。
厳しい指導
リーダーの素質を感じる部下には、妥協することなく厳しい指導が効果的です。
しかし、ただ単に厳しくするのではなく、「どうして厳しい指導をしているのか」という理由は明確に伝えておくべきです。
リーダーシップを発揮して、企業の将来を担う役割があることを伝えましょう。
仕事を譲る
自分の役職や能力に応じた範囲内でのみ仕事をしているうちは、そこからの成長はありません。
徐々に自分の仕事を部下に与えることによって、成長を促してあげましょう。
仕事を譲る時には、「あえて一番忙しくしている部下に譲ることがいい」という考え方もあります。
自分の能力の限界値を超えるチャンスにもなるからです。
最高のリーダーシップを考えさせる
意外と忘れられているのは、リーダーに必要な能力や役割を自分で考えさせることです。
リーダーと言っても、立場や役割としての地位はありますが、あくまでも一人の個人であるということを忘れてはいけません。
その人がリーダーになったことで、他の人とは違う持ち味を活かすことができるはずです。
自己分析をしっかりとしてもらい、どのように振る舞うことが今の組織のためになるのか、しっかりと考えてもらいましょう。
まとめ:変革者とリーダーの両輪が会社発展の鍵
リーダーシップ能力と変革者の視点を両方持つことが企業の発展につながります。
変革と聞くと、全く新しいことをやらなくてはいけないと思われますが、徐々に新しいやり方に挑戦していくこと、少し進んで、すぐに後戻りできるようにしておくことも変革の第一歩です。
変革が迫られる前に、少しずつ主体的に変革をすることが望まれます。
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