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社内SNSの運用ルールは必要?社内SNSの運用ルール例をご紹介

「社内SNSの運用ルールは必要か」という疑問は、多くの企業にとって重要なテーマ。

社内SNSはコミュニケーションを促進し、業務効率を高める一方で、適切なルールがなければ混乱や問題を引き起こす可能性もあります。
この記事では、社内SNSを効果的に活用するための運用ルールについてまとめました。

具体的なルール例を交えながら、社内SNSを安全かつ生産的に使うためのポイントを解説していきます。
これから社内SNSの運用を検討している方々にとって、SNS運用ルールに関する内容をご紹介しますので、ぜひご一読ください。

社内SNSとは?

社内SNSは、企業内のコミュニケーションと情報共有を強化するためのツール。
従来の電子メールや会議とは異なり、社内SNSを利用することで、社員間の迅速かつ直接的なコミュニケーションが可能になります。
このシステムは、業務関連の情報共有、チームワークの促進、プロジェクトの進行状況の追跡など、さまざまな目的で利用されています。

一般的なSNSプラットフォームと比較して、社内SNSはビジネス専用に設計されていることが多く、社員はメールよりも気軽にやり取りができ、同時に業務の効率化を図れます。主な機能には、チャットやファイル共有、タスク管理などが含まれ、これらは日々の業務フローをスムーズにします。

また、社内SNSの導入には、無料または有料のオプションがあり、企業の規模やニーズに応じて選択できる場合がほとんど。
重要なのは、導入後に運用ルールを設定し、効果的かつ円滑なコミュニケーションを保証することです。

社内SNS運用のメリット

社内SNS運用のメリットには、
●コミュニケーションが活性化されること
●業務の効率化
●情報共有が楽になること
主にこの3つがあげられます。
順番に解説していきます。

場所にとらわれないコミュニケーションの活性化

社内SNSを導入することで、従業員は地理的な制約や部署の壁を超えて容易にコミュニケーションを取ることが可能になります。
従来は接触機会の少なかった異なる部門や階層の従業員間でも交流が生まれ、新たなアイデアや協力関係が育まれることが期待されるでしょう。

さらに、リモートワークやフレキシブルな勤務スタイルが増加する中、社内SNSは時間や場所を選ばずに情報共有や意見交換を行うための重要なプラットフォームに。
オンライン上で簡単にアクセスし、リアルタイムでのコミュニケーションが可能なため、チームメンバー間のつながりを強化し、プロジェクトの進行をスムーズにすることができます。

業務の効率化につながる

社内SNSでは、メッセージを要点のみで伝える文化が育ちます。
コミュニケーションの効率が向上し、結果的に業務処理の速度が上がります。
従業員は、必要な情報をすぐに手に入れ、迅速に行動に移すことができるようになります。

このようなスピーディで効率的な情報交換は、社内での意思決定プロセスを加速し、組織全体の生産性向上にもつながります。
社内SNSによって促進されるこの種のコミュニケーションは、現代のビジネス環境において必要不可欠な要素であり、企業の成長と競争力の強化に欠かせません。

情報共有が楽に

従来のメールや電話での情報交換では、必要な情報を持つ人を見つけ出すことから始める必要がありました。
しかし、社内SNSの導入により、このプロセスが大きく変わります。

社内SNSを活用することで、社員は疑問や必要な情報をリアルタイムで共有することができます。
例えば、特定のプロジェクトに関する質問やアップデートをSNS上で行うことで、迅速に回答を得ることが可能になります。
情報を持つ人を探し出す時間が削減され、業務の効率が向上することでしょう。

さらに、社内SNSでは、情報が集中しやすいため、重要なアップデートや決定事項をすべての関係者が容易に把握できます。
これは特に、リモートワークやフレキシブルな勤務形態が普及する現代のビジネス環境において、非常に有効です。
社内SNSを活用することで、情報の透明性が高まり、組織全体のコミュニケーションがスムーズになっていくでしょう。

社内SNSにルールが必要な理由

便利な社内SNSですが、運用するにあたってはルールが必要です。
それは、
●従業員のストレスを減らすため
●規律を守った投稿をするため
でにも重要です。
社内SNSの運用を失敗しないためにもルールが必要である理由をおさえておきましょう。

従業員のストレスを減らすため

社内SNSがもたらす利便性は明白ですが、これによって従業員が常時接続され、返信の圧力を感じることは、ストレスや疲労の原因になり得ます。
このような状況を防ぐためには、社内SNSの使用に関する明確なガイドラインが不可欠です。

社内SNSのルールを設定することは、従業員が仕事とプライベートのバランスを保ち、健康的で生産的な働き方を実現すること、社員の幸福度と効率性の向上が期待できることから、企業にとってもメリットが大きいのです。

規律を守った投稿をするため

ルールの存在は、不適切な言動や投稿を防ぎ、職場内での健全なコミュニケーション環境を維持するのに役立ちます。
例えば、適切な言葉遣いや敬意を表する態度、業務に関連する情報のみを共有するといった基準を設けることが考えられるでしょう。
これにより、従業員は社内SNSを安心して利用でき、生産的かつ建設的なコミュニケーションが促進されます。

ルールを遵守することで、従業員間の信頼と尊重が育まれ、全体としての業務効率と職場の雰囲気が改善されることも期待できます。

社内SNSルールを作るときの注意点

社内SNSの運用ルールを作成するときにはここで紹介する3つのポイントを気にしながらルールを作るといいでしょう。

自由度をもたせる

社内SNSルールを策定する際、重要なのはバランスです。
ルールは必要ですが、それが過度に厳格であれば、従業員の創造性や自発性を妨げる可能性があります。
したがって、ルール設定は最小限に留め、従業員が自由に意見を交換し、アイデアを共有する空間を保つことが重要です。

社内SNSは、情報共有のツールであると同時に、創造的な対話や新しいアイデアの発展の場でもあります。
従業員がルールによって縛られすぎず、自分の考えや感想を自由に表現できる環境を提供することが、活発なコミュニケーションとイノベーションを促進します。
ルールは指針を提供するものとし、個々の表現の自由を尊重する形で設定しましょう。

従業員の意見をもらう

社内SNSのルールを設定する際には、全従業員の声を聴くことが重要です。
限られたグループのみによるルール策定は、そのグループ特有の視点や利用状況に偏る恐れがあり、結果として他の従業員にとって不便や不公平を生じさせる可能性があるからです。

多様な意見を取り入れることで、幅広い視点からルールを検討し、各従業員の利用状況やニーズに適応した規則を作成することができます。
これにより、社内SNSはより公平かつ使いやすいものとなり、組織全体のコミュニケーションが活性化されるでしょう。
従業員が自分たちの意見が反映されていると感じると、社内SNSの使用に対するエンゲージメントも高まります。

特権は作らない

社内SNSのルールを設定する際には、全ての従業員に対して平等な適用を心がけることが重要です。
特定の役職や地位の人々に特権を与えると、社内SNSの平等性が損なわれ、従業員間の不公平感や不信感を引き起こす可能性があります。

社内SNSは、オープンな意見交換や情報共有の場として最も効果を発揮します。
これは、全従業員が同じルールの下で平等にコミュニケーションを行うことで成り立ちます。
そのため、社内SNSのルールは、役職や職位にかかわらず、全従業員が公平に遵守すべきものでなければなりません。

組織として、仕事上の特権が必要なものは社内SNSではないツールを活用することで解決するようにしましょう。

社内SNSの運用ルール例を紹介

社内SNS運用のルールは導入している企業の文化、仕事の進め方等によって大きく異なる場合があります。
ここで紹介する運用ルールの例は、どの企業にも当てはまると予想される一般的なルールです。
これから社内SNSの導入を考えているという場合には、ルール作成の参考にしてください。

①社内の連絡をSNSに統一させる

社内コミュニケーションの効率化を目指し、社内の連絡手段をSNSに集中させることは、業務のスムーズな運営に不可欠です。
これにより、従業員はどのツールを使用すべきかについての迷いが減少し、情報の流れが一元化されるため、迅速な意思決定と効率的な業務遂行が可能になります。

特に、外部とのやり取りは従来通りメールを用いる一方で、社内でのコミュニケーションは全て社内SNSを通じて行うというルールの設定は、コミュニケーションの混乱を防ぐだけでなく、社内SNSの利用促進にもつながるでしょう。
新しいツールを導入した際には、既存のコミュニケーション方法との競合により、新ツールが十分に活用されないリスクがありますが、このようなルールを設定することで、そのリスクを軽減できます。

②定型文を使わない

社内SNSでは、従来のメールなどでよく使われる定型文を避け、もっと直接的かつ簡潔なコミュニケーションを心がけることが推奨されます。
例えば、「お疲れ様です。○○部の○○です」といった形式的な挨拶は、社内SNSでは必ずしも必要ではありません。
このようなルールは、社員間の迅速な情報交換を促し、業務の効率化に大きく影響します。定型文を省略することで、メッセージの本質に素早く到達し、より生産的なやり取りが可能になるからです。

しかし、部署間のコミュニケーションなど特定の状況下では、適切な挨拶やフォーマットが必要になることもあります。
そのため、臨機応変な対応が求められる場合は、その旨を従業員に伝えることも大切です。

③チャット利用時間を明確にする

社内SNSの導入に際して、特にチャット機能の使用時間を定めることは、従業員の仕事とプライベートのバランスを保つために重要です。
運用がうまくいかない一因として、「プライベート時間における通知の連続」が挙げられます。
このような状況は、従業員のストレス増加につながり、結果としてSNSの利用を避ける傾向につながりかねません。

チャット利用時間を事前に決め、明確にすることで、従業員は業務時間外に通知に気を取られることがなくなるでしょう。

④所属・氏名・プロフィール・写真を設定する

社内SNSを活性化し、効果的なコミュニケーションを促進するためには、各従業員が自分の所属部署、実名、プロフィール写真を設定することをルール化している企業は少なくありません。

プロフィールに、所属部署や本名を明記し、さらに写真を設定することで、社内の他のメンバーが投稿者を容易に識別できるようになります。
特に大規模な企業や新しい従業員が多い環境では、このような情報が不可欠です。
従業員が互いの所属部署や役割を理解しやすくなるため、より円滑なコミュニケーションが可能になります。

⑤SNS上では指導や厳しいフィードバックをしない

社内SNSで業務の進捗を確認し、何か指摘したい点がある場合も、それをツール上ですると、受け取る側がそのコメントを過度に重く受け止めたり、誤解を招いたりする可能性があります。
このような状況は、社内SNSへの投稿を躊躇させ、ツール自体が緊張感のある、あるいは否定的な空間になるリスクを生み出します。
社内SNSは、対面でのコミュニケーションに比べて伝えられる情報が限られるため、誤解が生じやすいのです。

そのため、SNS上でのやり取りはよりカジュアルで丁寧なものになるように心がけましょう。

指導やフィードバックが必要な場合は、直接会話やよりフォーマルなコミュニケーション手段を用いるべきです。
社内SNSでは、肯定的で開かれたコミュニケーションの場として維持することが、その本来の目的を果たすことができるでしょう。

⑥公私混同をさせない

社内SNSの目的は、業務関連のコミュニケーションを活発化させることにあります。
しかし、社内SNS上でプライベートな話題や連絡が増えると、その本来の目的が薄れ、業務の効率性が低下する恐れがあります。

このため、社内SNSの利用においては、業務と個人的な内容を明確に区別することが重要です。
業務に関連しない私的なメッセージや話題は、適切な場所や他のプライベートなコミュニケーションツールを通じて行うようにルールを決めておきましょう。

⑦ほかの連絡ツールとの使い分け基準を決める

多くの企業では、社内SNSを導入する前に既にビジネスチャットやグループウェアなど、他のコミュニケーションツールを使用しています。
これらのツールと社内SNSを並行して使用すると、社内SNSの効果的な導入や浸透が困難になることがあります。

社内SNSの導入に際しては、既存のツールとの明確な使い分けを決定することが重要です。例えば、グループウェアを主に業務連絡用として使用し、社内SNSを日常のコミュニケーションや情報共有の主要な場として利用するなど、それぞれのツールの役割を明確にすることが効果的です。
また、社内SNSがタスク管理機能を備えている場合、タスク管理のためのメインツールとして社内SNSを使用することも考えられます。

⑧ステータスを正しく入れる

ステータスの正確な入力は、社内コミュニケーションの効率化に不可欠です。
入力できる仕様のものであれば活用するといいでしょう。
ステータスとは、「取り込み中」、「会議中」、「不在」、「外出中」といった自身の現在の状況を入力することです。
例えば、会議中に設定されたステータスは、他の従業員にその時間帯に連絡を控えるよう促します。
また、戻ったときに大量のメッセージに対応する必要が減るため、作業の効率が向上します。

⑨個人情報を投稿しない

社内SNSでのコミュニケーションは、個人情報や人事情報などの機密情報の共有を厳しく避けるべきです。
このような情報の不適切な扱いは、企業の評判を損なうだけでなく、法的な問題を引き起こすリスクがあります。
また、他人の個人情報を無断で共有することはプライバシーの侵害にあたり、法律によって規制されています。

社内SNSを使用する際は、何が適切な投稿内容であり、何を避けるべきかを明確に理解することが求められます。
このルールを遵守することは、企業の信頼性と従業員間の信頼関係の維持に不可欠。
適切な情報共有の基準を設けることは、社内SNSを安全かつ効果的に活用するための鍵となります。

⑩リアクションをする

社内SNSの運用ルールにおいて、コミュニケーションの活性化につながるのがリアクションをすることです。
業務連絡などの投稿に対して、閲覧者が「いいね」ボタンを押すなどのリアクション機能をこのようなルールは、投稿者にそのメッセージが適切に読まれ、どのような反応があったかを容易に確認できるようにします。

リアクションを促進することにより、投稿者と閲覧者間のコミュニケーションがスムーズになり、より活発な情報共有が行われるようにもなるでしょう。
リアクションは、投稿者に対する肯定的なフィードバックを提供し、コミュニティ内での積極的な参加促進へとつながります。

社内SNS運用の失敗例

社内SNSの導入をしたものの、うまく活用できていないという例もあります。
ここでは、社内SNS運用の失敗例をまとめました。

導入目的を従業員が把握していない

社内SNSの導入が失敗する一因として、導入目的が社員に十分に理解されていない状況が挙げられます。
新しいツール導入初期には、従業員は従来のツールの方が使い慣れており、使いやすいと感じることが多いです。
このため、社内SNSの導入目的が明確に伝わっていないと、従業員は新しいツールを避け、古いツールを引き続き使用し続ける傾向にあります。

社内SNSを導入する際は、どのような課題を解決するために導入されているのか、またどのように活用してほしいのかを事前に従業員にしっかりと共有しましょう。

発信の内容が分からない・内容に悩む

社内SNSを導入した後、多くの社員が何を発言してよいかわからず、発信内容について悩むことも。
特に、SNSの利用を社員に任せるだけで具体的な指示やガイドラインがない場合、このような状況は顕著になります。

この問題に対処するためには、初期に社内SNSの使用をリードする社員を数名指定し、彼らに積極的に投稿を行ってもらうことが有効です。
他の社員は投稿の例を参考にして自身の発信内容を考えることができるでしょう。
また、投稿に対するポジティブなリアクション(例えば「いいね」やコメント)も重要で、社員が自分の発言が受け入れられていると感じることで、発言する内容について迷いが少なくなります。

特定の従業員しかツールを使わない

社内SNSの活用が成功するためには、多くの従業員の積極的な参加が必要です。
しかし、実際には一部の従業員だけがSNSを使用し、他の多くの従業員が参加していない場合があります。

このような状況では、参加していない従業員が疎外感を感じ、社内SNSを使うことに消極的になりがちです。
彼らが投稿しにくい環境が作られてしまい、結果として社内SNSの目的が果たされないことになります。
この問題を解決するためには、チームごとに情報を共有するように設定し、全体へのアナウンスを社内SNSで行うなど、全員が参加しやすい環境を整えることが重要です。

ツールが使いにくい

社内SNSの導入がうまくいかない一因として、ツールの使い勝手の悪さがあります。
例えば、必要な機能を備えているからという理由で導入したツールが、実際には複雑で直感的に使用できない場合、社員は徐々にその使用を避けるようになります。

社員が業務を進める上で、慣れないツールを使うことは大きなストレスになるかもしれません。
このストレスが原因で、社員がツールの利用を止めてしまうこともあります。
そのため、社内SNSの選定や導入にあたっては、ユーザーフレンドリーで直感的に操作できるツールを選ぶことが重要です。

依頼内容が流れてしまう

社内SNSの導入によりコミュニケーションは容易になりますが、その反面、重要な連絡や依頼が流れてしまうというトラブルが発生しやすくなることがあります。
このような状況は、社内SNSのフローが速いため、重要なメッセージが他の多くの投稿に埋もれてしまうことが原因です。

この問題に対処するためには、社内SNSでの情報共有に加え、進捗管理が可能なツールを併用することが有効です。
例えば、プロジェクト管理ツールやタスク管理システムを活用することで、重要な依頼や連絡を追跡しやすくなります。
このように複数のツールを組み合わせて利用することで、情報の見落としを防ぎ、コミュニケーションの効率を高めることができます。
社内SNSは、日常的なコミュニケーションのためのツールとして活用しつつ、重要な業務の追跡には専用の管理ツールを使用することが、運用の成功につながるポイントです。

まとめ:社内SNSの運用にはルールが大事

テレワークやDX推進によって、社内で活用するデジタルツールが多くなってきている企業も多いのではないでしょうか。
しかし、ツールが正しく使えていない従業員、従来の方法から抜け出せていないといった悩みもよく聞きます。

それぞれのツールを導入している目的を従業員が理解し、適切なルールの下で運用されれば生産性が高まることは間違いありません。
便利なツールが使いこなせていないものになっていないか、もう一度見直してみましょう。

「うまく機能させることができていない」と感じる場合には、導入当初にもどったつもりで運用のルール設定・見直し、従業員へのツール使用の目的を共有するところから戻ってみるのもいいかもしれません。

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