その会議、大事ですか?意味のない会議が激減する考え方
「無駄に長い会議の特徴」
「意味のない会議が激減する考え方」
「会議の意味と効果はアウトプットで測定」
どんな企業にも、集まり、会議、ミーティングがあります。
今やメールやオンラインでのやり取りも簡単になりましたが、対面であれ、オンライン形式であれ、会議が全くなくなったという企業は稀です。
しかし、会議やミーティングをすること自体が目的となっており、何のための会議なのか、分かっていないまま進んでいるケースも見られます。
会議を取り仕切る人たちが目的を知っていることは当然のこととして、参加者一人ひとりがその会議の目的を理解していることが重要です。
会議をしているだけでは、売上にも利益にもつながりません。
目的が分かっている会議はその目的が達成されれば、予定していた時間内であっても終わらせていいでしょう。
着地が曖昧な状態で会議を進めてしまうと、意味もなく時間だけが過ぎていくことが多々あります。
会議のために仕事をするのではなく、仕事をするために会議があるということを理解しましょう。
意味のない会議を減らすための考え方を身に付け、有意義な会議にするための考え方を紹介していきます。
目次
無駄に長い会議の特徴
会議にも様々な種類があります。
◆企画を立案するための会議
◆全体に共有・報告をするための会議
◆問題をピックアップし、その問題解決方法を探す会議
これだけではありませんが、会議で全て片付けようと思わないことが重要です。
例えば、報告や連絡は会議でなくても、メールを流すだけで済む場合もあります。
一方で、会議という形をとった方が、社員間で同志としての意識が芽生えやすくなるというメリットもあります。
どのような目的で会議をするのかが分かっていれば問題ないのですが、ただ何となく会議を開いているという場合には要注意です。
無駄になってしまいがちな会議の特徴としては、
①定期的に開催することが決まっており、何となく開催している
②時間が決まっていない
③会議をすること自体が目的となっている
などがあります。
ここでは、意味なく会議を行っている可能性が高いものを見ていきます。
目的がない定例会議
目的が定まっていない定例会議は無駄になってしまうことが多いです。
「何曜日の何時からは会議の時間」と全員が認識しているものの、どうしてその会議が必要なのかを考える人が少なくなります。
このタイプの会議は、定例会議の相貌を呈していることが多く、定期的に会議用の時間枠を設けることで社員の仕事が調整しやすくなるというメリットはあります。
突然会議の日時を知らされるよりも、事前に、場合によっては年間の会議の日時が分かっている方が、「その時間はスケジュールを開けておこう」となるからです。
しかし、事前に会議の日時を決めておくことで、特段会議で扱うものがなかったとしても、無理にでも議題をつくろうとする場合もあります。
何もないのであれば、会議そのものを中止し、他に優先順位の高いことをやってもらうという柔軟な対応が取れればいいのですが、なかなかそうはいきません。
事前に予定されていたから会議を実施するのではなく、会議を行う必要があるから会議を開くという考えを持つ必要がありそうです。
時間が決まっていない会議
珍しいケースではありますが、時間が設定されていない雑談のような会議も存在します。
終了時刻だけでなく、参加できるタイミングで会議に出席することを許可しているタイプの会議もあります。
明確な意図があり、致し方ない場合には許容されるべきですが、会議の効率を考えると、推奨できない会議のタイプです。
パーキンソンの有名な2つの法則をご存知でしょうか。
◆仕事は利用可能な時間を全て満たすように膨張していく
◆支出は収入の範囲内で膨張していく
時間やお金はパーキンソンの法則に当てはまるところが多いです。
会議に使うことができる時間を決めていないということは、それぞれが持っている使える時間がほぼすべて会議で使われてしまうことを意味します。
会議だけでなく、取り組みに対して使える時間を事前に決めておかないと、使途不明時間が多くなります。
開始時刻・終了時刻をしっかりと決めておき、必要な内容が終わったら切り上げるような会議の運営を心がけましょう。
会議のための会議
会議のための会議も、意味のない会議の代表格です。
会議のための会議とは、会議で決まったことや、得た内容を実際の業務に活かされていないことです。
同じように、研修のための研修という言葉もあります。
研修は日々の業務でアウトプットしてこそ意味がありますが、研修だけで終わってしまう人もいます。
会議も同じです。
会議を開くこと、出席することが目的なのではなく、会議の後の仕事につなげることが目的であるはずです。
有意義な会議とは、その後の業務で何をどのように取り組めばいいのかが明確になっている会議です。
仕事をするための準備が会議であるという認識を持てるといいのかもしれません。
意味のない会議が激減する考え方
会議中に「この会議、意味あるのかな?」と疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。
着地がない話し合いは、単なる意見交換の場で終わってしまいます。
話し合いを経て、何らかの成果を得るためには、答を導くことができるのかどうかが重要です。
話し合った結果、まとまらないことはあっても、そもそも答えが見つからないようなものは、会議のテーマとしてはふさわしくありません。
「考えることを身に付けさせる」というような目的があれば別ですが、「ただ何となく」という会議は極力避けたいものです。
答を知っているのはお客様
サービス・商品を提供するにあたって、お客様のことを考えることはとても大切です。
「どのようにしたら魅力的に映るだろうか?」
「どうすれば、もっと喜んでもらえるだろうか?」
「どうして購入してくれなかったのだろうか?」
など、お客様のことを考えて商品設計をすることは重要になります。
しかし、これらの答えは誰が持っているのでしょうか。
会議でこれらについて話し合うことは有意義と言えるでしょうか。
先ほども述べましたが、思考力を鍛えるという観点からは重要かもしれません。
ただ、これらの答えを自分たちが持っていないことは明白です。
そもそも、答を知っているのなら最初からその通りに商品を設計していたはずなのです。
この答えはお客様しか持っていません。
購入してくれたお客様に「どうして購入してくれたのか」を聞いてみる。
購入してくれなかったお客様に「どうして購入してくれなかったのか」を聞いてみる。
会議で話し合うよりも建設的に物事を進めることができます。
一種の結論を導き出せない、あるいは導いたとしても、より正確な答えが他に用意されていることが明らかであるものは会議のテーマとしてはふさわしいとは言い難いのです。
顧客アンケートの成功事例
ユニクロがお客様に向けて、「自社製品の悪いところを言ってほしい」というアンケートで成功を収めたことは有名です。
通称、悪口コンテストと呼ばれているようですが、自社製品のどこが悪いのか、どこを改善すればいいのかをすぐに発見して行動に移したいという目的は達成できたと言います。
会議であれこれ話し合っているうちに、お客様が離反してしまうということを経験された方もいるのではないでしょうか。
スピード感を持って問題解決に取り組むときに重要なのは、怖がらずに自分たちの批判をしてくれるお客様の声を大事にすることです。
的外れなクレームに近い意見は除外するとして、欠落していた考え方・本当は分かっていたけどなかなか実行できていなかったと痛感できるところは即解決に動くことが必要かもしれません。
よい評価よりも悪い評価を気にしたい
身内だけの会議は、役職や立場を考えて、発言の内容を忖度することもあると思います。
これは上意下達型である企業であればなおさらですし、多くの会議がこのようになっていることでしょう。
会社の重役が提案した内容について、「どう思う?」と聞かれれば、頭ごなしに否定することは雰囲気が許さないかもしれません。
いい評価を言ってくれる人よりも悪い評価を言ってくれる人を傍に置いておいた方が危機管理能力は高くなります。
会議の意味と効果はアウトプットで測定
会議の意味を測定するためには、会議後の業務がどのようになったのかを追いかけることです。
数字で推し量ることは難しいですが、仕事をする上で、会議のことが思い起こされることが理想的です。
インプット中心になりがちな会議ですが、その効果はアウトプットを通して図る必要があります。
会議の意味を妨げるインプット中毒
学校教育の一種の弊害かもしれませんが、インプットをすることによって満足してそこから先に進もうとしない人は一定数いるように思えます。
新しいことを知り、情報量が増えることは大事なことですが、それだけでは意味がありません。
インプットをしただけでアウトプットをしないようでは、結果につながりません。
会議で得た知識を基に、日々の業務にどのように活かすことができるのかを考えるようにしましょう。
意識が変わっても結果は変わらない
会議で数値をはじめとした諸情報が共有されると、意識が高くなる傾向がありますが、意識が高くなったとしても結果は変わりません。
大事なのは実際に自分が行動することです。
何らかの行動をすれば、良くも悪くも、それに伴った結果がついてきます。
インプットで終わってしまわないように、行動することを前提とした会議を考えましょう。
会議をしながらアウトプット
職場の雰囲気などによっては少し難しいかもしれませんが、結果を残す人たちの行動力は凄まじいものがあります。
例えば、会議で一定の方向が見えた段階で次の仕事を予測し、まだ話し合いの最中にも関わらずにメールを流すことも普通にあります。
また、会議の進捗に応じてどんどん自分の仕事をこなしていきます。
「会議の意味がないから自分の仕事でもやろう」というのではなく、会議の内容に応じて自分の仕事もこなしていくというイメージです。
話し合いの最中にノートパソコンを広げてタイピングをすることに抵抗があるのは分かります。
ただ、スピードを求めている人たちはここまでのことをやっています。
まとめ:会議の目的を共有しよう
どんな内容の会議であっても、その会議の目的を全員が知っていることが望ましいです。
会議の主催者だけでなく、会議に参加する人たち全員がその会議の目的を知り、会議の後に何を成せばいいのかが明確である状態が有意義で無駄のない会議と言えそうです。
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