問題解決の鍵は日報 日報が社内の問題を解決する
「社内日報の基礎知識」
「問題解決に活かす日報の読み方」
「日報活用の注意点」
一日の終業時に日報を書く方も多いのではないでしょうか。
そもそも、どうして日報は必要なのでしょう。
日報を毎日書いてはいるけど、書いている理由はよく分かっていないという方も実は多いのです。
会社のルーティンになっているから書いてはいるけど、あまり書き方を習ったことがない場合もあるようです。
社内日報を書くことになっている場合は、その理由をしっかりと考えないと、ただ書いているだけで終わってしまいます。
社内日報を書く理由など、基礎知識から日報を会社の業務に活かすための書き方・読み方について解説していきます。
目次
社内日報の基礎知識
社内日報を書いている方は、どうして日報が必要なのか考えたことはありますか?
また、日報を書くように指示している上司の方は、意味のある日報の読み方、フィードバックをしているでしょうか?
日報を何のために書くのかが分からない状態で日報を書くことや書かせることは、意味のない仕事をやっている、やらせていることと同じことです。
勤務時間の中で日報を書いているのであれば、その時間は会社に貢献するはずのものでなくてはいけません。
「日報」という言葉の定義や、日報が必要な理由、日報に書くべき内容など、日報に関する基礎知識を確認していきましょう。
日報とは?
日報、社内日報はその日に行った業務内容や進捗などを報告するものを言います。
多くの企業で日報を書くことは義務化されており、その記述はデータベース上で管理されているものが多いようです。
書類ベースでの報告も一昔前は多かったのですが、ここ最近では紙媒体で日報を書いている企業は少なくなっています。
その日に行った業務の進捗や成果などの報告をするものであり、緊急性が高いものは日報よりも先に上司や関係部署などとの速やかな連絡を電話やメールなどで行うべきです。
その日の総括として書くべきものが日報です。
そもそもどうして日報が必要なの?
どうして日報が必要なのでしょうか。
会社にとってメリットがあるから日報を書いているはずです。
メリットがないのに日報を続けているとしたら、それは問題です。
◆日々の業務内容を確認し、他部署から牽制ができる
日報を読むのは自分や自分の周囲の人たちだけではありません。
複数の部署が社内にある場合には、自分の所属していない部署の人たちも日報を読みます。
すべての現場を直接見ることができない管理職、経営者は基本的にはそれぞれの部署や現場が記載した日報を毎日読みます。
日報だけが現場を知る手掛かりになのです。
毎日の業務に問題がないか、顧客対応は定常になっているのかなど、常に気にしながら読んでいます。
だからこそ、日報には嘘・偽りなく正直に記載することも大切です。
◆人の経験が会社の財産となる
社内の誰かが経験したことを日報に記載することによって、会社全体にその経験を蓄積することができます。
例えば、クレーム。
こういうクレームを頂いたという内容を記載し、他の人が日報を読めば、自分たちもクレームをもらう可能性があることをしていたと気が付くかもしれません。
自分だけでは気が付かなかった視点に立つ機会を日報は与えてくれるのです。
日報に書くべき内容とは?
日報に最低限記載した方がいい内容は、業務内容と所感と言われています。
①業務内容
文字通り、その日の業務内容です。
営業であれば、何件営業をかけ、何件の契約を取ることができたのかなど。
店舗であれば、何人の来店があり、どのぐらいの単価であったのかなど。
書ける内容、把握できる内容にも限界があるので、どこまで細かく書くのかは難しいところですが、社内で最低限の内容は統一しておくべきでしょう。
②所感
所感こそ、問題を解決するためには重要かもしれません。
例えば、「営業時に、○○をしたら、☐☐の結果になったので、○○をした方がいいと感じた。」など、原因と結果を明確にすることによって同じ問題を抱えている人の問題解決の糸口になる可能性があります。
同じ失敗を何度も繰り返さないようにするためにも、自分の所感を書いておけるといいでしょう。
日報を書くのにかける時間は?
会社ごとに日報にかける時間は異なります。
日報を何分で書くようにと決まっている会社もあれば、隙間時間を活用して少しずつ日報を書きながら、終業時に最終確認をするという会社もあるでしょう。
しかし、総合して日報を記載するのに使う時間は30分~1時間程度と言われています。
極端に短くなりすぎると、しっかりとした報告が書けませんし、あまり時間をかけすぎてしまうと、日報を書くことだけが目的になってしまい、それが仕事と勘違いしてしまう可能性もあります。
日報は社内での情報財産になります。
自分だけでなく、他の人が見たときにプラスになるような内容を記載することを心がけましょう。
問題解決に活かす日報の読み方
日報の書き方も大事ですが、日報を読む側のスキルも重要になります。
部下や周囲の人が書いてくれた日報も読まれなければ意味がありません。
日報をしっかりと読み、その日報をどのように活かすかで部下の成長や会社の成長へとつながっていくものです。
日報に対するレスポンスを習慣に
日報を読んでから、書いた人や関係各所の人たちにレスポンスは行っているでしょうか。
毎日のようにフィードバック・レスポンスをする必要はなくても、週に1回は決まったタイミングでルーティンとしたいものです。
日報が読まれていないと感じてしまえば、書く側の意識も低下しますし、何のために日報を書いているのか、意味を見出せなくなるかもしれません。
部下の成長を促すフィードバック
日報に対するフィードバックが必要な理由の一つに部下の成長を促すことがあります。
報告内容から伺えるその日の業務に対して、「もっとこうした方がいい。」「そのやり方を続けた方がいい。」などのコメントを返してあげるようにしましょう。
自分が記載した日報が読まれていると分かりますし、自分の仕事が認められているという承認欲求も満たされます。
部下の仕事へのスキルや改善策・気づきの要素も入れて知らせてあげれば部下のレベルアップにもつながります。
また、部下につきっきりになることは難しくても、日報からその日の部下の業務内容・結果を知ることはできます。
報告だけに頼りきってしまうのはよくありませんが、報告を受けたら速やかに返事をしてあげることも上司の大切な仕事です。
会社の成長を促すフィードバック
気になる日報や、学びが多いと感じる日報は社内全体に共有しましょう。
日報を書いた人を褒めることはいいのですが、メールなどで日報を共有する時には日報の作成者が全員の前で指導されているような雰囲気で共有しないようにだけ注意してください。
いい日報を全体に共有することによって、問題の解決能力が会社単位で向上していきます。
日報活用の注意点
毎日の業務である日報だからこそ、意識が薄れていくこともあります。
ここでは、日報に関する注意事項をまとめています。
社内の情報資産を扱っているという意識
日報は社内の情報資産です。
当然のことながら、社外に持ちだすことは厳禁ですし、その内容を個人のSNSなどで発信することもご法度です。
日報ぐらい大丈夫という安直な考えで日報そのものや日報の内容を扱うことはいけません。
日報は社内の情報資産という認識をしっかりと持っていなくてはいけません。
テンプレート活用の際の注意点
日報には様々なテンプレートがあります。
日報作成用のテンプレートは無料で、簡単にインターネット上で見ることもできます。
確かに、テンプレートをそのまま使用することは簡単ですし、必要最低限の報告もできるでしょう。
しかし、そのテンプレートの内容が本当に自分たちの会社にとって必要な要件を満たしているかどうかは分かりません。
自分たちで、本当はこういう内容を盛り込んだ方がいいのではないか、この内容は不要なのではないか、など会社の人たちで、日報で報告するべき内容を考えるといいでしょう。
どこにでもあるようなテンプレートをそのまま活用することは注意が必要です。
日報の中での指導は禁物
稀に、日報の中で部下や同僚の指導・叱責を感情的に行っているものを見かけます。
しかし、日報は後々にまで記録として残るものですし、見ようと思えば誰でも見ることができてしまうケースが多いです。
仮にその日報を指導された人、叱責された人が見たらどう思うでしょうか。
心地よい気分にはならないでしょう。
指導する場合には口頭で、誰もが見られるような記録としては残らないようにしましょう。
もちろん、部下育成の報告を管理職の間でだけ共有するような報告がある会社もあると思いますし、それは一般社員全員の目に触れられるものでないので大丈夫です。
あくまで全社員が閲覧可能な日報のようなものでの指導は禁物ということになります。
まとめ:上手な日報活用で問題解決を
日報を単なる業務の一つで終わらせてしまうか、有効活用できるかは、その目的が明確であるかどうかにかかってきます。
社内日報や週報は、会社の問題を解決することや、部下や会社の成長につなげるために行うものです。
毎日行う業務であるがゆえに、その目的が見失われがちですが、すでに日報の作成に慣れている方にも、これから日報を書き始める方にも、「なぜ日報を書くのか?」の目的意識を
大切にしてほしいと思います。
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