管理職に求められるスキルとは?年上部下との付き合い方も解説
「信頼される管理職の最低条件」
「管理職の心得」
「雇用が延長された年上部下との付き合い方」
管理職に必要なのはマネジメント能力です。
しかし、それ以前に管理職になれば、部下を抱えることにもなり、仕事の進捗の管理だけでなく、人の管理まで必要になります。
社内の人手不足度合いにもよりますが、管理職はプレイングマネージャーとなっていることも多く、自分の仕事もあることでストレスを感じやすい立ち位置の方も多いのではないでしょうか。
ここでは、信頼されるための管理職(上司)の人格や、管理職が仕事をする上での心得の紹介、部下との関わり方について紹介しています。
目次
信頼される管理職の最低条件
管理職になれば、多くの決定権をもつことになります。
その決定権は「役割」をこなすために必要となるものであって、階層の差を誇示するために使うものではありません。
役割の理解を欠き、自己顕示欲が強すぎると、部下や他の人との人間関係にも隙を見せてしまうことになるかもしれません。
当然のことでもありますが、周りから信頼を寄せられる管理職の最低条件について確認しています。
「度胸」と「謙虚さ」の両輪
管理職、上司の立場からやりがちなものの一つに、「自分の仕事の方法を押し付ける」というものがあります。
部下のやり方を認めずに、自分のやり方を押し付けてしまう上司や管理職の心理とはどのようなものでしょうか。
その多くは、部下をコントロールしたいというものではなく、部下に失敗させたくないという感情からくるものではないでしょうか。
自分の方法を押し付ければ押し付けるほど、部下は表面的には従っていても、内心は反発するようになる可能性が高くなります。
部下が失敗をしたときの責任は自分が取るという度胸が必要です。
また、相手のやり方を認めるということは相手を受け入れることであり、そこには謙虚さも必要となります。
部下を持つ人は、「度胸」と「謙虚さ」を同時に持つことが求められます。
必要最低限のコミュニケーション
部下を抱えると、部下のモチベーションを心配するあまり、仕事以外の話題も含めて様々な情報を聞き出そうと話しかけることが多くなる人もいます。
しかし、部下の立場からすると、上司と仕事以外の内容で話をしたいと思っていない部下もいます。
上司はコミュニケーションをとらなくてはいけないと焦る一方で、部下はあまり話しかけてほしくないのが本音かもしれません。
お互いに、どういう人間なのかが分かっていれば、仕事以外の内容の話を少しずつすることもいいかもしれませんが、最初は仕事上の最低限のやり取りで済ませておくことが無難でしょう。
また、忘れてはいけないのが、コミュニケーションをとる時には部下全員と公平にとることです。
話しかけられたくない部下も中にはいると思いますが、波長の合う特定の部下とだけのコミュニケーションをとることはご法度になります。
自分の感情だけでコミュニケーションをとることがないように気を付けたいところです。
情報の共有
部下から上司に報告を上げるのは普通ですが、上司や管理職が部下へ情報を共有することを意識している方はどのぐらい、いるでしょうか。
組織は階層に分かれており、それぞれの階層に応じて持っている情報に大きな差があるのが日本型の組織の特徴です。
上からの指示には部下が従うのは当然のことです。
しかし、何の前提や情報もない状態のまま、指示だけが成された仕事に部下はどのようなモチベーションで取り組むのでしょうか。
モチベーションが湧かない理由は従業員に原因があることもありますが、上司や会社側と部下との情報格差がモチベーションのダウンにつながっている可能性もあります。
管理職や上司サイドから部下への情報を共有することも大切です。
管理職の心得
部下には率先垂範といきたい管理職です。
しかし、部下に示したいのは、業務上の仕事の内容・スキルだけではありません。
管理職の仕事が、どのように部下の目に映るかによって、今後、部下が上司になりたいかどうかを決めることにもつながります。
上司を尊敬していても、「上司のような仕事の仕方は自分にはできないし、そうはなりたくない」と思われてしまえば、会社の成長も止まってしまいます。
まずは、上司が楽しそうに仕事をしている姿を見せてあげることが大切です。
有給休暇の率先した取得
日本人の有給休暇の取得率は世界と比べて低い傾向があります。
「出世すれば出世するほど忙しくなり、自分の時間が持ちにくいのではないか」と思う若手従業員もたくさんいます。
出世意欲がなくなっている若手従業員に出世意欲もたせるためには、上司が積極的に自由な時間を持つ姿を見せてあげることが必要ではないでしょうか。
有給休暇も上司や管理職が積極的に活用できる社内雰囲気をつくりましょう。
部下よりも自己研鑽
休暇や休みを積極的にとる上司が、仕事については全くダメであれば、部下からの印象は悪いものになるでしょう。
入社した時には、多くの新入社員が誰かの役に立てるように頑張っていこうという気持ちを持っていたはずです。
その時の気持ちを忘れずに、日々の仕事への研鑽を怠らずに精進する姿も上司として見せておくことが必要です。
責任をとる覚悟
部下のやり方を尊重することが大事であると書きましたが、部下には、仕事と着地点だけを共有し、その方法は部下に任せてみてはいかがでしょうか。
最初のうちは理不尽ですが、さらに上司が責任をとるスタンスであるといいでしょう。
しかし、部下も将来の幹部候補となるように育てなくてはいけません。
最初は仕事で失敗した時には上司が責任をとってあげるのもいいですが、徐々に仕事での責任の取り方も教えてあげましょう。
雇用が延長された年上部下との付き合い方
上司と部下の付き合い方で、最も大きな問題になるのは年齢の差ではないでしょうか。
年齢の差が離れていれば離れているほど、やりにくいと感じるのが普通です。
特に、上司の年齢の方が部下の年齢よりも若いと、指示の出し方などにも困惑することがあります。
また、現代では、人手不足問題が深刻化している企業もあります。
それゆえ、雇用延長となっている年配の従業員もいるでしょう。
企業との雇用形態は、「嘱託」や「契約社員」となっていますが、彼らの中には正社員の気分でいる方も少なくありません。
「自分が定年によって退職した」という実感を持っていない可能性もあるので、どのように接するかによって、仕事のパフォーマンスにも響いてきます。
意識を変えていくことが最初
年上部下になっている方は、組織上の序列を認識してもらうことが重要です。
しかし、その組織の序列というのは、役割によるものでなくてはいけません。
雇用を延長した社員には、その社員にしかできない仕事や、その社員の役割である仕事を任せるようにすることで、代替不可であると認識してもらいましょう。
同様に、年下管理職にはその人の仕事があるわけです。
なかなか意識を変えることができないと思われる場合には、定年退職セミナーを活用している企業もあります。
いわゆる、「一度は定年退職をした」ということを認識させるためのセレモニーのようなものです。
朝礼や終礼で、挨拶をしてもらうなど、自分の社内での立場を認識してもらう機会を意図的に用意することが重要です。
育成役割の与える
部下育成は非常にコストがかかります。
上司、管理職が部下育成に携わる場合、彼らの仕事は滞り、経営の中核を担っている幹部社員であれば業績にも影響を与えかねません。
さらには、部下のモチベーションの低下などによって退職を選択された場合には、それまでにかけた時間的なコストも含めてすべてが水の泡となります。
だからと言って、適当に、仕事を覚えたての社員に部下の育成を任せることもできません。
そこで、雇用延長した社員には基本的には部下育成の役割を担ってもらうこともいいでしょう。
仕事上で特に問題がない社員であった場合には、そのまま、そのやり方を教えてあげることによって、同じ人材をつくることができます。
ジェネレーションギャップには気を付けないといけませんが、その壁を越えることができれば大きな戦力になります。
理解をしてから理解されるということを学ぶ
上司と部下の関係は、年齢をあまり気にしすぎない方が上手く機能することが多いかもしれません。
組織の中での上や下は仕事の役割上の話であって、人間としての上や下を決めるものではありません。
上司と部下である前に、一人の人間同士であることを忘れずに互いに尊重するように心がけましょう。
「自分から相手のことを理解してもらおう」と売り込むのではなく、「まずは自分が相手のことを理解しよう」と努めることが大事です。
まとめ:管理職を鍛えてチームワークを高める
管理職はマネジメント能力だけでなく、人格面も鍛えなくてはいけません。
しかし、管理職の育成が上手く機能すれば、チーム全体としてのまとまり、仕事の生産力も上がっていきます。
仕事上のスキルの他にも、人間としての魅力を鍛えた管理職、幹部社員の育成に力を注ぐことが会社の未来を変えていくでしょう。
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