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コールセンター・電話対応にもDXが必要?コールセンターのDX推進メリット

生産性の拡大が求められる現代でとりわけ注目を集めているDX。
単なる業務のデジタル化ではなく、「生産性」を向上させる目的があります。

では、バックオフィスや売上に関わらない分野でのDXは、優先順位は低いのでしょうか。
それは違います。
バックオフィス業務といえば、「経理」「人事」などを思い浮かべる方も多いと思いますが、今回はコールセンター・電話対応従業員に関係するDXについて解説していきます。

コールセンターなど、電話対応専門の部署を設けていない企業もありますが、外部からの電話対応の機会が頻繁にある場合には参考になる箇所があると思いますので、ご覧ください。

コールセンター・電話対応DXとは?

コールセンター・電話対応DXとは、電話対応を適宜自動化し、従業員の業務の効率化や適切なカスタマーサービスを提供することを目的にして行われるデジタル化全般のことを指します。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

DXは業務の効率化や新しい価値を創造し、市場にその価値を提供し続けることで競争の優位性を維持しようとする変革のことです。

DXには段階があり、
紙の書類をクラウド上に保存するペーパーレス化をはじめ、業務単体をデジタル化していくデジタイゼーション、プロセスそのものをデジタル化するデジタライゼーション、市場に新しい価値を提供し、企業変革を目指すDXという3つの段階があります。

DXについての詳細は以下の記事も参考にしてください。
「DXとは何?デジタル化の先にあるDXを詳しく解説」

コールセンター・電話対応DX

コールセンターへ入電する消費者の理由としては、
●クレーム
●商品への質問
●商品に関するアドバイス
●相談
など、様々です。
オペレーターによって対応スキルが異なることで、満足度に差がでることも珍しくありません。

また、同じ質問や対応を毎回別の消費者に対して説明を行っているようでは効率がよいとはいえません。
コールセンター・電話対応DXは、このような不均一さを解消して、より効率的に消費者満足度を向上させる取り組みを実現させようとするものです。

コールセンターの業務と離職率

コールセンター・電話対応DXの考え方が重要になる理由やメリットに触れる前に、コールセンターの業務について簡単に確認していきます。
コールセンターに限らず、電話対応には
●インバウンド
●アウトバウンド
の2種類があります。
これらの業務の特徴を理解することで、どのようにDXに向かっていけばいいのかが見えてきます。

インバウンド

インバウンドとは、消費者からの入電に対して対応することをいいます。
クレーム、商品に関するお問い合わせ相談など内容は多岐にわたります。
電話をとるまでその内容が分からないので、あらゆるシーンに即座に対応できる臨機応変な対応力が求められるのです。

なかでも、商品に関するクレーム対応はストレスもたまります。
コールセンターでは対応しきれないことも多いです。
商品に関するアドバイスを求められた場合でも、コールセンターで把握できる商品情報はごく一部しかなく、コールセンターが本当の意味で機能していないことがあるのも現実です。

アウトバウンド

アウトバウンドとは、自ら電話をかける業務のことをいいます。
こちらから電話をかけるので、インバウンドに比べて臨機応変な対応力は必要ありません。
商品についてのアンケート調査や新商品のレコメンドなどの内容で電話をかけることが多いようです。

コールセンターの離職率

コールセンターのマネジメントの調査結果をまとめた「コールセンター白書」では、コールセンターの離職率は約30%という統計を発表しています。
さらに、「離職率が30%よりも高い」と回答した企業の割合は全体の45%近くにまでなり、コ-ルセンターの離職率の高さを物語っています。

この離職率の高さには以下の理由があげられます。
●クレーム処理の心理的不衛生さ
●商品知識など、覚えることの多さ
●研修の不十分さ
などです。

課題の多くは、DX推進をすることによって解決につながるものも多く、消費者満足度の向上につながることも多いです。
電話対応にもDXの考え方を取り入れる時代になっているのです。

コールセンター・電話対応DXの理由やメリット

コールセンター・電話対応DXを推進する理由やメリットについて解説していきます。

メリット

人材不足問題を解決

先に紹介したように、コールセンターにおける離職率が30%という「コールセンター白書」の発表は、小さくない数字です。
労働政策研究・研修機構がまとめた離職率に関する統計データでは、最も離職率が高い業種(製造業・電気・ガス・水道)で22%程度となっています。

これと比較してもコールセンターの離職率は相当に高いことが分かります。
加えて、日本の少子高齢化の進行による労働力不足の問題が業務圧迫に拍車をかけることになります。

DXを推進することで、オペレーターの対応を必要最小限にすることができ、業務の効率化が狙えるメリットがあるのです。

顧客・消費者満足度の向上

顧客や消費者満足度の向上にもDXは貢献します。
入電のすべてにオペレーターが対応する場合、一時応答をするまでに待たせてしまうリスクがあります。
待ち時間が長くなればなるほど、特にクレームなどのマイナス評価をもっている消費者・顧客にとっては火に油を注ぐ結果になりかねません。

どのような状況であれ、DXによってオペレーターが顧客に対して素早く対応することで満足度へ貢献することは間違いありません。

オペレーター従業員満足度の向上

満足度の向上は顧客や消費者にとってのものだけではありません。
オペレーター従業員の満足度にもDXは貢献します。

コールセンター業務の離職率が高い理由の一つに、電話対応以外にも「商品ごとについての知識を習得するなど、覚えることが多いこと」がありました。
DXによって、一時応答を自動的に受付け、対応する内容ごとに適切なオペレーターに取り次ぐことで、オペレーター同士で業務を分担することが可能になります。

インバウンド業務担当のオペレーターの心理的なストレスは、相手が何を目的として入電してくるのかが事前に分からないことにあります。
これが事前に分かっているというだけで、どのような対応をすればいいのか、予想することができるのは大きなメリットです。

オペレーターが対応する必要がない要件の場合には、そのまま自動的にロボットが回答してくれるシステムもあります。

属人化するスキルが不要になる

コールセンターにおける接客対応は、個々のオペレーターのスキルに応じて対応に大きな差が生まれてしまいます。
接客力というのは「スキル」であり、特別な能力がなければ仕事ができないというのは業務の属人化を招いてしまう注意するべき課題のひとつです。

DXによってオペレーターの対応する業務をサポートすることによって、業務の属人化を防止することができます。

リモートワークの推進につながる

コールセンター・電話対応のリモートワークを難しくしていた要因は
●セキュリティ問題
●回線品質
●オペレーターが対応できない場合のエスカレーションシステムの構築
などがありました。

しかし、これらの課題はいずれも現代では十分に解決できたといえる水準にまで到達しています。
コールセンター・電話対応のDXはリモートワークの推進にもつながります。

コールセンター・電話対応DXに活用されるデジタルツール

コールセンター・電話対応DXに活用されるデジタルツールとその特徴を解説します。

IP-PBX

IP-PBXとは、インターネット回線を活用したPBX(電話交換機)のことをいいます。

PBXは固定電話の回線網を利用した、内線・外線の転送機能を各電話機で利用するための装置です。
IP-PBXでは、インターネット回線を利用することで、通話料などを低く抑えることができるというメリットがあります。

CRM

コールセンター・電話対応におけるCRMとは、消費者・顧客の情報や対応の履歴などをデータとして蓄積させていくことで、対応時のサービス提供レベルを向上させるためのものです。

インバウンド業務では、相手からの入電を受けてオペレーターが対応するため、誰に・どのような対応をしたのか、記録が残りにくい問題がありました。
しかし、CRMを活用することで入電を受けた後に履歴が蓄積されていき、データ活用の幅が広がります。

IVR

入電に対して自動的に応答する仕組みのことです。
相手の要望に応じて適切なオペレーターに取り次ぐ役割を担います。
一時応答までの時間を短縮することができるほか、よくある質問については、回答を事前に吹き込んでおくことで、オペレーターに取り次がずに入電者の悩みや問題点を解決できるというメリットがあります。

音声記録型AI

入電者との音声やりとりをそのまま記録として残すツールです。
リアルタイムでの記録が残るので、メモをとる必要や、後から内容を聞き直して記録を取る必要がなくなります。

ボイスボット

AI自動応答システムを搭載した電話受付対応ロボットです。
注文の受付など、直接オペレーターが対応しなくてもよいものを自動で対応してくれるので、人手不足の解消にもつながります。

チャットボット

入電者の質問に応じてその場で応答できるものは自動で応答してくれるロボットです。
内容によっては、FAQサイトへ誘導することによって入電者自らで疑問を解決することも可能です。
問題解決までのスピードが通常の電話対応を待つよりも効率的であるというメリットがあります。

ビデオ通話

業務効率化の観点とは少し異なりますが、満足度向上の観点から有効な手段がビデオ通話です。
Zoomなどを活用したビデオ通話は音声だけでは伝えきれない情報を正確に伝えることが可能になります。
特に商品の機器操作、サービス画面の使い方など、視覚的情報が多く関わってくる質問の対応には効果的です。

ポップアップツール

コールセンターDXの最たるものは入電をもらわないことです。
現実的にゼロにすることは難しくてもコールセンターへの問い合わせを減らすことには大きな意味があります。

ポップアップツールはそのために有効な手段の一つといえます。
ポップアップツールとは、消費者・顧客が求めている情報を先回りして察知して、必要と思われる情報を先に提供する仕組みです。
閲覧しているホームページのカテゴリや内容に応じて、探していると思われる情報を提示していきます。
疑問が解決されない場合にはコールセンターへの入電となりますが、問題が解決されれば入電をもらう必要がなくなります。
コールセンターへの入電がなくなれば、オペレーターの業務負担も減ります。

コールセンター・電話対応DX推進の手順

コールセンター・電話対応DX推進の手順について解説していきます。

目的の明確化

コールセンター・電話対応DXを進める前にその目的を明確にしておくことが必要です。
●クレームが多く、その対応に担当者が疲弊してしまっている
●入電が多く、取り次ぎまでの時間が長い
●問い合わせ処理後のデータの活用ができていない
など、問題点をあげたら優先順位を決めていきます。

導入システムの検討

解決するべき課題が見つかり、目的が明確になったら導入ツールを検討します。
コールセンター・電話対応DXで導入を検討するべきツールは大きく次の3種類に分けられます。
●対応内容を記録するタイプ
音声記録型AIなど
●電話対応の業務を効率化するタイプ
チャットボットなど
●データを活用するタイプ
CRMなど
併用することもできますので、どの分野の導入が必要なのか考えましょう。

システム導入のスケジューリング

システムの本格導入の前にオペレーターの研修を、余裕をもって行う必要があります。
業務フローが大きく変わることがあるため、導入してすぐに運用することは難しいです。

新しいシステムが原因で、便利であるはずのシステムが煩わしいと感じられないように準備をすることが大切です。

DXに取り組んだコールセンターの事例3選

DXに取り組んだコールセンターの事例を3つ紹介します。

保険会社のコールセンターDXの事例

ある保険会社のコールセンターDXでは、AIを活用することで入電数の削減と対応時間の短縮を実現させました。

一度にDXを推進させたのではなく、段階的に取り組み、
①対話のテキスト記録化
②チャットボットによる自動応答システムの構築
③顧客の音声認識とAIによる自動受付
など、順に取り組みを強化していき、今では全入電数の30%程度がオペレーターの対応が必要のないものになったと言います。

電話での通話内容は自動的にテキスト要約がされるため、オペレーターが後から時間をとって記録する必要もなく、様々な手法を試しながら、最もいい方法で着地させる姿勢を見せています。

ファイナンスのコールセンターDXの事例

コールセンターDXはインバウンド型の業務だけでなく、アウトバウンド型の業務まで行えるとして注目が集まっています。
ファイナンス業界では、債権回収の業務の効率化を促進するため、IVRを活用することで、有人架電との併用でアプローチの手数が多くなり業績面に貢献した事例も多くあります。

※有人架電
オペレーターが人為的に電話をかけ、オペレーターが電話対応をする従来のシステム

電力会社のコールセンターDXの事例

ある電力会社では、入電の9割以上をAIによる対応で自動化できていると言います。

業種にもよりますが消費者・顧客と従業員との接点が日常的ではなく、そのサービスの授受によって成り立っている関係であれば、電話対応を自動化することでコア業務に集中することができます。

サービス業などでは消費者・顧客との結びつきが強い側面もあるため、すべての電話対応を自動で受け付けることはできないかもしれませんが、業種によっては電話対応が満足に影響を与えないこともあります。

この電力会社では、契約名義・契約番号をAIが音声確認することによって、入電数を大きく下げることに成功しました。

コールセンター・電話対応DX推進の注意点

コールセンター・電話対応DXの注意点は「バランス」です。

電話対応によって業務を効率化させることはオペレーターの業務負担を軽くし、入電者の待ち時間を短縮させ、適切な応答サービスを提供できるなどの多くのメリットがあります。

しかし、すべてが自動化された応答サービスを好まない消費者・顧客がいるということは認識しておく必要があります。

DXによってシステムが複雑化されれば、従業員がその変革について行くことができても消費者・顧客がその変革について行くことができなくなり、他社サービスへ切り替えられる可能性もあります。

デジタルに統一することや、アナログのままを維持することが大事なのではなく、双方のよい面を柔軟に取り入れることが重要になります。

業務が多角化されるように感じられますが、顧客との接点を
●チャットボット
●ビデオ通話
●オペレーターとの直接対話
●FAQページの利用
●メール・SMS
●LINE
など、多くの用途を残しておくことがユーザーフレンドリーな対応であることは間違いありません。
これらのチャネル確保と、オペレーターの業務量や労働時間など、総合的に判断して必要なチャネルを厳選していくとよいでしょう。

アナログ対応とデジタル対応のバランスを考えた最適な割合を自社のサービス内容と照らし合わせて検討することが重要です。

まとめ:目的にあった導入ツールの検討が大切

コールセンター・電話対応DXでは、どんな問題点を解決するために(目的)、どんなシステムを導入するのか(手段)を検討することが大事になります。
一度で自社に最適なシステム導入をすることは難しいかもしれません。

現場で対応するオペレーターに協力してもらい、変革期ということを理解してもらいながら複数のシステムを比較・検討しながら最も業績・効率がよいと判断できるものに絞り込むという方法も有効です。

従来通りの方法で電話対応をオペレーターが行うことはいずれ難しくなります。
DX推進によって負の課題を解決しながら生産性を拡大させる考え方が重要になるでしょう。

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