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DXに必要な人材はどうする?DX人材育成とリスキリングの重要性

多くの企業にとって、今後の課題として間違いなく立ちふさがるであろうDX。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、業務プロセスや製品のデジタル化を行うことを指します。
今日、多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを採用しています。
DXを推進していくことによって、企業は業務の最適化を図り、効率性を高めることができ、収益の増強も見込めるのです。

しかしながら、日本におけるDXは海外と比較して進んでいないと言わざるを得ません。
その原因はいくつかあるのですが、その最たるものはDXに適応した人材が国内には少ないということが挙げられます。

業務や仕事がDX化されたからと言っても、機械やコンピュータが勝手に仕事をしてくれるということはありません。
それを使いこなすことができる人材がいて初めてビジネスを行うことができます。

スイスの国際経営開発研究所(IMD)が発表した世界デジタル競争力ランキング2022の中では、日本は29位にランクダウンしていました。

このランキングは、世界63か国を対象に、デジタル技術における
①知識
②技術
③未来への対応
という3つの項目から総合的に評価をし、掲載されます。
ランキングの上位5か国はデンマーク、アメリカ、スウェーデン、シンガポール、スイスです。

アメリカはデンマークに総合順位では負けているものの、未来への対応については強みを持っており、今後においても新型コロナウイルスのようなパンデミックなどの未曽有の問題への対応力にも期待が寄せられています。

日本でDXが進まない理由の大きな問題の一つには「人材」に関わる問題があると書きました。
この記事では、
1. DX人材の不足がDX推進の足かせに
2. DX推進に関わる2大人材
3. DX人材の5タイプを解説
4. DX人材育成の課題
5. DX人材の育成と確保に向けた3つの戦略
6. DX人材の本格育成を考えるならリスキリング
7. DX人材育成の手順

の7つの項目で、人材がDX推進の課題となっている理由、DX人材のタイプ、育成に向けた戦略などを解説しています。

目次

1. DX人材の不足がDX推進の足かせに

DX人材の不足がDX推進の足かせになっているという現状があります。
現に、DXが上手くできていないと思っている企業の88.5%が「DXに関する人材不足」を理由と回答しています。
(一般社団法人日本能率協会の出した「日本企業の経営課題2021」より)

日本の労働者人口の減少

日本は慢性的な人手不足状態です。
これは、言うまでもなく、少子高齢化の影響になります。
DX化以前に、以下の7点は慢性的な人手不足と上手く付き合っていくために検討することが重要です。

① 労働力の生産性を高める体制の構築
② 労働力の確保及び有効活用
③ 労働時間の短縮・時間を短縮しても機能する仕組み作り
④ 労働力の幅広い活用
⑤ 労働スキルの向上
⑥ 労働力の多い地域への移転
⑦ 労働力の維持及び引き継ぎ

これらのポイントを踏まえ、日本の社会が将来的に健全な状態を維持できるように積極的な取り組みを行う必要があります。

ITエンジニアの減少

全体的な労働力が不足しているので、必然的にITエンジニアの数も減っていることは容易に想像できます。
また、社内にITに詳しい人がいないと嘆く経営者も見かけることがありますが、日本の場合、ITエンジニアの70%以上はIT関連の企業に就職しているという統計が出ています。
自社内で専属のITエンジニアを抱えることは、日本では困難を極めるということです。

例えば、製造業を営んでいる場合、製造工程をデジタル化し、その経過をリアルタイムで観察、評価したいと思っていたとしても、自社内でそれができる人材がいることは基本ありません。
アウトソーシングによって外部に委託することが日本ではスタンダードになっています。

2. DX推進に関わる2大人材

DX推進に関わる人材は大きく分けると2つあります。
細かい分類は「3. DX人材の5タイプを解説」で解説しますが、ここでは、「戦略立案型人材」と「戦略実行型人材」の2つを解説します。

戦略立案型人材

DX人材に限らず、企業の人材育成や仕事の役割から考えても戦略立案する部署や人がいるはずです。
彼らは今後のビジネス戦略を練って、展望を見据える役割があります。
DX人材においても同じことが言えます。

業務フローなどは横に置いておき、まずはビジネスのことに集中して考える必要があるのです。
実現できるかどうかも考えずに、妄想の範囲でも構わないのでアイディアを出すことができる人も必要かもしれません。
ビジネスが機械化して進められるようになったとしても、最初の出発点を作るのはやはり人間です。

ちなみにですが、このタイプの人材はシステムに詳しくありすぎる必要はありません。

戦略実行型人材

戦略立案型人材が立てた戦略をどのようにして実行するかをシステム的な問題も含めて解決に向かう人たちになります。
DX人材の育成で難しいのは、このタイプの人材です。

DXに関する知識はもちろん必要ですし、戦略を立てた人たちとも十分にコミュニケーションを取り、自分たちが実行しようとしている方向性が戦略の意図に合っているかどうかの確認も逐一行う必要があります。

戦略が「絵に描いた餅」にならないように着実に具現化させることが求められる人材です。

3. DX人材の5タイプを解説

DX人材のパラメータをさらに細かく見ていくと、次の5つの分類に分かれます。

①ビジネスアーキテクト(戦略立案型)
②デザイナー(戦略立案型・戦略実行型)
③データサイエンティスト(戦略実行型)
④ソフトウェアエンジニア(戦略実行型)
⑤サイバーセキュリティ(戦略実行型)

どれも聞いたことがあるのではないでしょうか。
一人の人材でこれら5つの項目すべてをマスターしようとする必要はありません。
優秀と言われているDX人材でも、自分が得意としている一つの専門性を持ち、それ以外の項目については、「経験したことがある」という程度にとどまっている人たちも多くいます。

細かく分かれ過ぎていると感じる方もいるかもしれませんが、後で解説する「リスキリング」の考え方から、項目を細かく分けておくことは重要です。

社内でも社外でも一人の人材ですべてのDXに関わる知識と技術を持ち合わせることは不可能ですので、
「社内ではここまでにしよう」「社外にここをお願いしよう」と棲み分けをすることが大切です。

デジタルスキル標準(日本経済産業省HPより引用

デジタルスキル標準(日本経済産業省HPより引用)

ビジネスアーキテクト(戦略立案型)

目的・目標を設定し、その実現のために関係者どうしをつなぐ働きを担う人材です。
目標に対する進捗の管理も行い、プロジェクトの統括責任者のような立場に当たります。

デザイナー(戦略立案型・戦略実行型)

サービスのデザインを担う人材です。
もちろん、単純に表面上のデザインを考えるのではなく、ビジネス・ユーザーの双方からの視点で商品設計をし、その開発プロセスを決定します。

データサイエンティスト(戦略実行型)

データの収集や解析をする仕組みを開発・実行・運用する役割を担います。
DXを推進していくにあたって、業務変革や新規ビジネスの可能性を探るためにも数値の扱いは重要です。

ソフトウェアエンジニア(戦略実行型)

デジタル技術を活用した「製品やサービスを提供するのに必要なシステムやソフトウェアの開発・実行・運用する役割を担う人材です。
高度なスキルが要求されます。

サイバーセキュリティ(戦略実行型)

デジタル環境のサイバーセキュリティのリスクの抑制や対策を担う人材です。
セキュリティの問題は近年ますます重要視されています。

4. DX人材育成の課題

日本のDX人材の不足も課題ですが、このような人材をどのように育てていけばいいのかが分からないということも課題です。
DXという言葉そのものを知らない・分かっていない人たちはまだまだたくさんいます。
DX人材の育成における課題としてよく取り挙げられるものを紹介し、解説していきます。

DXが何かを分かっていない

DXというものが何であるのか、全体像が分かっていないということが人材育成の障壁となっている場合があります。
目指すべき方向性がどこにあるのかが分からない状態で闇雲に「育成」という言葉の下に人材育成を始めても、結果にならないことは明らかです。

実務的なスキルを身に付ける前に、基礎的な用語の確認からスタートし、自分たちの業界であればどのようなところがDXに活かせそうなのかを考えられる状態にすることが重要です。

学び方・始め方が分からない

DXの言葉の意味や、どのようなスキルが必要なのかという最終ゴールが分かっていても、あまりにも難易度が高く、どこから手を付ければいいのかが分からないこともあります。

自分たちに必要なスキルはどのような分野のスキルになり、どのタイプのDX人材が必要なのかを考えなくてはいけません。
一人であらゆるDX人材の代用をすることは不可能ですので、優先順位の付け方も大切になります。

「誰が」
「何を」
「どのように」
「なぜ」

学び、スキルを身に付ける必要があるのかをもう一度考え直してみましょう。
「7. DX人材育成の手順」にもヒントがありますので、参考にしてください。

学んだスキルが現場で活かせない

DXについて学び、一通りの基礎知識やデータ管理、プログラミングなどができるようになったとしても、現場で全くと言ってよいほど活かすことができない場合があります。
これも、DX人材育成の大きな課題です。

外部ツール、外部機関でDXについての学習を進めても、現場では絶えず思いもよらない事象に見舞われます。

・このときはどうすればいいのだろうか?
・このような事態は想定していなかったし、習ってもいない
・結局どのデータを集めればいいの?

など、習った内容と実務が上手くかみ合わない状態になることも多いようです。

5. DX人材の育成と確保で意識したい3つの戦略

DX人材を自社で育成するにしても、アウトソーシングするにしても、意識しておかなくてはいけないことがあります。
「システムを活用する人材への投資」「どの程度のレベルのDX人材を自社で育成する必要があるのか」「社内にノウハウは蓄積されていくのか」
など、様々ですが、ここでは、特に意識したい3つの項目について解説していきます。

システムを活用する人材への投資

DX人材の育成は「人材育成」です。
機械を導入して後は自動的に機械が処理をしてくれるというような単純な話ではないことには気を付けなくてはなりません。

システムを活用する人材を社内で育成するにしても、外部に委託するにしても人材への投資は必要不可欠です。
人材育成の観点を忘れて、システム面にだけ費用をかけ、人件費は削減するという気持ちが根底にある場合には注意が必要かもしれません。

どの程度の費用をかけることができるのか、部門ごとに必要なDX人材の育成コストを算出して多くことが大切です。

アウトソーシングと自社での育成範囲の明確化

自社ですべてのパラメータを持つDX人材を育成できてしまえば、大幅なコストカットになることは間違いなく、さらに協力体制も敷きやすいので、
高い市場競争力を発揮することができるのですが、残念ながら基本的に自社だけでDX人材を賄うのは限りなく不可能と考えておいてよいでしょう。

そこで重要な考え方が、自社ではどこまでの領域をカバーし、どの分野をアウトソーシングするのかを明確にしておくことです。

自社で欠かすことのできないスキルは、新しく学習をしてでもスキルを身に付けておくべきです。
(6. DX人材の本格育成を考えるならリスキリングを参照)

必要不可欠なスキルを持つ人材が社内に一人もいない場合には、最初は外注によって不足を補うも、徐々にスキルを身に付けて、自社で賄える部分の比重が大きくなるように努めるのが良いでしょう。

スキルの外注で注意しなくてはいけないことは、費用だけでなく、ノウハウが社内に蓄積されていかないということです。

外注先の方ともコミュニケーションを取りながら、自分たちがどのようにしてスキルアップしていくのが良さそうなのか、アドバイスをもらえる関係の構築ができれば、なお理想的です。
外注をしながらも、自分たちでスキルアップする動きを止めてはいけません。

ビジネスモデルの立案は自社で行う

ビジネスモデルを手掛ける人材は自社で用意することが必須です。
自社の社風・文化、サービスの中身を深く理解しておく必要があるからです。

ビジネスモデルを外注してしまうことは、DXを目指すためにビジネスがあることになってしまいます。
これでは本末転倒です。
企業として思い描くビジネスモデルがあり、その理想的なビジネスモデルを実現させるために諸々の変革があるはずです。

DX人材の5つのタイプでも紹介したアーキテクト(戦略立案型)だけは、自社で用意できるようにしたいです。
残りの高度な専門知識が必要な人材については、完全に外注することで補うことも最初は可能で、外注であれば思いのほか簡単に人材を見つけることができます。

6. DX人材の本格育成を考えるならリスキリング

DX人材の育成を本格的に考えるのであれば、「リスキリング」という考えは欠かせません。
リスキリングの内容の解説とともに、DX人材の育成にあたってどうしてリスキリングが必要なのか?
の解説やリスキリングの事例を紹介します。

リスキリングとは?

リスキリング(Re-skilling)とは、「新しい職業に就くため、あるいは新しい仕事をこなすにあたって、新しいスキルを習得すること」を言います。

ちなみに、このリスキリング(Re-skilling)は経済産業省がここ最近になってから強調し始めた言葉で、技術の再習得も推進しています。

リスキリングの考えそれ自体はDXに固有のものではありません。

DXをまったく考えていなくても転職を考えている人で、特別な資格が条件として必要になるのであれば、リスキリングが必要ということになります。
社会人になってから、勉強をして新しい資格検定に合格された方もいるのではないでしょうか?
そういった方々はリスキリングしたと言えるでしょう。

社会人になってから学び直すという意味では「リカレント教育」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。

リカレント教育は、社会人になってから主体的に学び直し(教養なども含まれます)、身に付けることを意味するのに対して、リスキリングは企業戦略として、新しい技術の習得を意図しているものですので、区別して使われることが普通です。

また、リスキリングは企業に勤めながらの技術の習得を目指す一方で、リカレント教育では、会社から離れた状態で大学などの専門機関に通うこともあるため、収入が途絶える可能性もあります。
働きながら学ぶのか、働かずに学ぶことに専念するのかというところにも違いがみられます。

どうしてリスキリングが必要なのか?

さて、DXにおいては、ご存知の通り、非常に複雑な分野であり、その一つ一つに高度な専門性が要求されます。

自分の現段階での知識、能力、技術だけで大丈夫であるケースはほとんどありません。
スマートフォンの普及一つとっても、初期の携帯電話からの使い方の変化には慣れるまで多少なりとも時間を要したはずです。

DXにおいても、その高い技術力や知識を要求される観点から、リスキリングの考えが必須となるわけです。

リスキリングの事例を紹介

リスキリングの事例①:Amazon

アメリカの巨大企業として世界的に有名なAmazon。
アメリカAmazonは2025年までに大規模なリスキングを行うことを発表しています。

具体的には従業員およそ10万人を対象にして、1人あたりおよそ75万円の投資を行い、技術系の人材でない人たちを技術職へと移行させることを計画しています。

また、すでに技術職として活躍している人を対象として高度なAIプログラムに対応できる人材育成ができるプログラムも用意されています。

リスキリングの事例②:ウォルマート

アメリカに本社を構える世界最大のスーパーマーケットチェーンで知られるウォルマート。
日本では「西友」がウォルマートの子会社として有名です。

イベントや接客研修を、VRを使って行うことで注目されました。
災害が起きた場合の避難経路の確認やお客様対応などもVRを通じて行っていますが、これ自体はリスキリングではなく、社内研修です。

しかし、従業員がVRの基本を学ぶことによって最新のテクノロジーに触れ、その知識や理解を深めていくことでDX化に目を向けるようになります。
使い方を自ら学び、新しい技術について学習し、その使い方を習得することはリスキリングです。

小売業でもPOSシステムに代表されるようなデジタル化が進んでおり、これからもDX化に向けたスピードが速い業界と予想されます。

リスキリングの事例③:AT&T

アメリカの通信事業大手のAT&T。
リスキリングの先駆者と言えるほど、危機感を持ってリスキリングには取り組んできた企業の一つでもあります。

まだリスキングに注目が集まっていなかった頃に、自社の従業員に対して、どの割合でどの分野に精通した技術があるのか、携わっているのかを調査したところ、半数以上が今後なくなっていくであろうと思われていたハードウェア関連の分野に従事していたということです。

そこで、AT&T社は2010年からになりますが、「ワークフォース2020」という従業員に対しての研修プログラムを開始。

リスキリングを他の企業よりも早くにスタートさせました。
費用は従業員10万人に対して10億ドルという思い切った額の投資になっています。

リスキリングに積極的に参加している従業員は、そうでない従業員に比べて高い評価を受け、報酬も高くなっています。
リスキリングによって新しい技術を身に付けた従業員に対しては報酬で報いることも大切です。

7. DX人材育成の手順

DX人材を育成していくための手順を段階ごとに解説していきます。

段階①:DX人材の対象者を選ぶ

社員全員をいきなりDX人材へ育成していくというのはハードルが高すぎます。
まずは、DX人材を育成するにあたって、「誰を」育成するのかを決めていきましょう。

今後の企業の展望に、DX人材が必要不可欠であるということを理解してもらい、なおかつこの分野に興味・関心が高く貢献してくれる人材を選出すると、スキル以外のモチベーションによる挫折など、本来の難易度に関係のないところでの障壁は減っていきます。

段階②:能力値を可視化する

DX人材への育成対象を決めたら、次にその人の能力値を可視化していきます。

◆DXについての基礎知識はあるのか
◆専門分野の知識や技術についてどの程度身に付いているのか
◆どの分野での好奇心が強いのか
◆他部署の人とのコミュニケーションはとれるのか

など、自社で必要としているDXと関係のある項目を並べます。
知識としては問題ないが実務経験が少ない場合には実践的な内容から育成をスタートさせることができますし、知識がない場合には知識の習得からスタートさせます。

それぞれに合ったステージから育成を始めることで無駄が減ります。

可視化の方法としては項目ごとにアンケートを用意した自己申告方式もあれば、テスト方式もあります。
能力値の可視化はある程度大ざっぱになっても問題ありません。

段階③:計画と育成のゴール設定

計画と育成のゴールは重要です。
「エンジニア級のスキルを自社の従業員に身に付けさせたい」のか、それとも、「エンジニア級のスキルは外注すれば済むので、それを使いこなせるような担い手としての役割を持たせたい」のかなど、目的によってどのように育成していくのかに大きな差が出ます。

多くの場合、高度なプログラミング能力を従業員にリスキリングによって身に付けさせるというのは珍しいかもしれません。
「自分では組み立てられないけど、組み立てられたものを使いこなせる」という方は多いのではないでしょうか。
しかし、自分で使いこなすにも練習が必要です。

この練習にあたる部分がDX人材の育成ということです。

いつまでに、どのような状態にするのかという目標と期限を決めて育成に臨むことも大切です。

段階④:座学・マインド研修

一通りの計画まで立てることができたら、座学・マインド研修に移ります。
マインド研修では、DXの必要性と今後の社会の変革についてリアルにイメージができるようになってもらうことが効果的です。

◆DX化をしていかないと困る理由
◆DX化をすることによって得られる市場での優位性

などを何度も刷り込み、研修を受けている人たちが自分で語れるようになるまで繰り返していきたいところです。
DX関連のニュースを知らせることや報告を共有する、ショート動画で簡単に見られるものを探す・作るなど、特定の方法でなく様々な方法でDXに関するマインドを醸成することが大切になります。

座学では、推奨する書籍の紹介や外部での研修、オンラインセミナーなどを活用した方法が考えられます。
順序としては、
①書籍・ショート動画でDXについての基礎を学ぶ
②DXによって成し遂げたい企業の方向性やビジョンを共有する
③外部セミナーなどで専門知識を学ぶ
の順番がいいでしょう。

②については、一度で終わりにするのではなく、何度も繰り返すことが重要です。

段階⑤:実務研修とスキルアウトプット

実際に自分で考え、手を動かしてみないと、現場の仕事に活かすことは難しいです。
かといって、いきなり現場で実務を扱うというのは難しいでしょう。

そこで、知識を持っているけど、実践経験が少ないという場合に必要になるのが実務研修です。

実務研修の効果を最大限大きくするためには専門職の方のフィードバックは欠かせません。
とにかく実践してフィードバックをもらうことを繰り返し、決定的に欠如している知識が発見されたらまたインプットに戻るようにします。

一定の実務研修を終えた後には、いよいよ現場で実務を活かすようにしていきます。
しかし、実際に目の前の仕事をしてみると、研修で扱ったものとはかけ離れていると感じることもあるでしょう。

全体が難しくても、部分的に実務を活かすことはできるはずです。
このように、分割していきながら、その組み合わせで成り立っているという感覚が持てれば、研修は成功したと言えるでしょう。

8. DX人材はどの業界でも必要になる可能性が

労働力が不足しても仕事量は変わりません。
一人一人がリスキリングによって新しいスキルを身に付けて成長していくことからは逃げることができないのです。

どんな業界であっても、DXに関する知識を持ち、少しずつそこに向けて取り組んでいくことが社会からの要請です。

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