仕事の本質は「楽」にある!仕事について考え直そう
「『楽』を追求する仕事の仕方を考える」
「『楽』の追求から部下育成や自己成長を考える」
「仕事を『楽』にこなしている人の共通点」
勤勉さで有名な日本人は、効率的に仕事をしようとすると、さぼっているかのように思われてしまう風潮が少しあります。
しかし、限られた時間で生産性を高めていくときに効率化を無視することはできません。
「楽」という字は「らく」とも「たのしい」とも読みますね。
仕事に工夫を与え、日々の業務に建設的に取り組んでいける人ほど仕事を楽しいものと感じているようです。
仕事に工夫を与えるというのは、仕事を早く終わらせるために、完成度を高めていくために、「どうすればよいか」を常に考えて実行することになります。
とりあえず早く終わらせて楽をしようというような考え方ではありません。
楽を追求した先に、楽しさが見つけられ、結果的に生産性が上がっていくことが仕事の本質なのです。
目次
「楽」を追求する仕事の仕方を考える
「楽」をどのように追求するかの前に楽を追求する本質的なものについてメンバー同士で理解していないといけません。
この理解を曖昧にした状態で、スタンドプレーで仕事を楽にする工夫をしてしまうと、周囲からは「あいつだけ仕事をさぼっている」というような批判が飛び交います。
仕事は結果で評価するシステムが徹底されている場合には別ですが、そうでない場合には同じような待遇で仕事の量に差が出ると組織の内側からも不満の声が漏れ始めるものです。
中年社員を揶揄するような「働かないおじさん」「働かないおばさん」なるものは別ですが、精一杯考えて仕事を簡略化し、生産効率を高めた結果の楽であれば、周囲もしっかりと評価するべきなのです。
まずはチーム全員が仕事の本質を知り、効率化を図ることが如何によいことなのかを理解しておくことが重要です。
効率重視は悪いと思われる?
効率を追求することが悪いことのように思われ、時間ばかりかけている仕事が評価されていた時代は終わりつつあります。
現代では、単位時間あたりにまでさかのぼって仕事の生産力を計測している企業も珍しくありません。
仕事の本質を理解していれば、効率重視=悪のような偏見はなくなります。
しかし、時間を捧げて労働をし、「時給」という考えが広まっている状態で、すぐに効率化を図ることが素晴らしいと感じられる人が増えないのも自然です。
また、効率化をすればするほどに、自分の労働時間はどうなってしまうのだろうか?という別の不安も生じるかもしれません。
経営サイドが考える効率化と従業員サイドが考える効率化の意味のとらえ方が異なる場合もありますので、そのような相互認識のズレを埋めておくことも大切と言えるでしょう。
働き方改革で、仕事で「楽」をする時代
残業や休日出勤が当たり前かつ美徳であった時代は終わりました。
仕事はいかにして生産性を上げていくかにコミットしていく時代です。
働き方改革もあり、労働日数や時間についての規制も以前よりも厳しくなっている現代だからこそ、仕事の本質を追求するような働き方を進めていかなくてはいけないのです。
「仕事量が多すぎて、とてもうちの会社では働き方改革なんて無理」と投げている方もいるでしょう。
しかし、無理に思えることに果敢に挑戦し、実現させてこそ仕事です。
生産性を上げるためにも、自分自身にゆとりを持たせるためにも、「楽」を追求した仕事の考え方を全員が持つべき時代になっています。
仕事が「楽」になれば、楽しくもなる
仕事を効率的に終わらせることができれば、他のことに時間を割くことができます。
今までは自分の休憩時間を削って仕事をしていた場合、休憩時間を確保することで余裕が生まれます。
これから先の予定を立てることも、場合によっては休日の過ごし方を少し考える時間も生まれてくるでしょう。
これは、仕事を効率化させることができた人の特権でもあります。
勤務時間中ですので、さすがに自由気ままに空いた時間を使うことはできず、制約はありますが、頭の中で様々な計画をイメージすることでモチベーションにもつながります。
仕事も片付き、余裕もでき、毎日が楽しくなるというような、よい循環を迎えることにも期待できます。
「楽」の追求から部下育成や自己成長を考える
いきなり仕事を効率的に素早く片付けようとすると、完成度が落ちたり、ミスが多発したりすることがあります。
効率化の前に仕事をする側の能力値を高めておく必要があります。
例えば部下育成や自己投資がそれにあたります。
◆自分が今まで行っていた仕事を新入社員に任せてみる
◆自分の権限を委譲する
◆自分の成長のために自己投資をする
など、一見時間がかかりそうですが、後々の仕事の効率化を考えると、どれも欠かすことができない要素になります。
権限委譲は「楽」への第一歩
権限の委譲は上司にとって心が進まないこともあるでしょう。
ちなみにですが、役職ごとに異なるアクセス権などは簡単に委譲することはできません。
ここでいう権限は仕事をする権限のことです。
今まで自分が行っていた仕事を問題のない範囲で部下に仕事を譲っていくということです。
自分がやっていた仕事を部下に譲るのは勇気がいることです。
問題が生じれば責任は自分が取ることになりますし、部下に仕事を任せることが嬉しくも悔しいという感情を持つ方もいるかもしれません。
しかし、仕事の本質を思い出して頂くのであれば、時間に対する生産量の方が大事になります。
部下が手持無沙汰になり、できる仕事がなくなり暇になっている状態ほど無駄な時間はありません。
そのような時間を作らないようにするためにも、部下のできる仕事を増やしてあげることが全体としての効率化にもつながるのです。
部下が育てば自分は「楽」になる?
部下が育ち、自分の仕事を任せられるようになると、自分の仕事の量は減ります。
その分、確かに自分の仕事は減りますが、部下に自分の嫌な仕事を押し付けるような任せ方は禁物です。
上司は他の部下の育成や仕事の仕組み作りなど、さらなる効率化を推し進めるためにできることを探して行動するべきでしょう。
自己成長も仕事効率化への投資
仕事をこなすためのスキルを身に付けることも効率化を図る上では大切になります。
スキルを身に付けることは一朝一夕にはいかずに時間がかかります。
しかし、自分がスキルを身に付ければ他の人にお願いしなくてはいけない仕事も自分の裁量で時間配分や進捗を管理することができます。
結果的に仕事が早く終わるのです。
誰かを頼ったり、そのような関係性を社内で築こうとしたりすることも大事ですが、自分で成長しようと自己研鑽に励む姿勢も同じぐらい大事です。
仕事を「楽」にこなしている人の共通点
仕事を「楽」にこなしている人の共通点を見ていきます。
彼ら、彼女らは冷静に物事を分析し、どのようにすれば仕事が速く、完成度を高く終えることができるのかを優先的に考えます。
そこに、自分がよく見られたいとかいう保身の感情はありません。
仕事を楽にこなすためには、時に自分の限界を認め、周囲を頼ることも必要になるのです。
マルチタスクはしない
できる人の仕事の仕方はマルチタスクではありません。
意外に思うかもしれませんが、マルチタスクは最終的に多くの時間を使うことになってしまい、効率化にはつながりません。
自分の体は一つですから、当然と言えば当然なのですが、焦って仕事を片付けないといけないと考えると、あれもこれも手を出してしまいがちです。
ちなみに、「コピー機に仕事をさせる」「メールに仕事をさせておく」ということはできる人たちは使っています。
これらは、自分が実行している訳ではありませんので、マルチタスクとは呼びません。
マルチタスクとは自分一人で複数の物事を文字通り同時に進めることを意味します。
効率化を図るためには目の前の仕事を一つ一つ丁寧にこなしていくことが近道です。
能力を大きく超える仕事には手を出さない
これも意外に思われるかもしれませんが、効率的に仕事をこなしている人たちは、自分の能力を大きく超えてしまうような仕事には敢えて手を出しません。
それをもっと得意とする人、上手に行える人にその仕事を任せるのです。
下手に手を出して、仕事を滞らせることで周囲に後から迷惑をかけるのであれば、最初から断った方が働く人のためでもあり、最終的には会社のためにもなります。
ただし、そのような仕事をできないままにしておくという意味ではありません。
自己成長という観点からも、できるようになる努力はします。
優秀にこなす人の方法や考え方を学び、紛いなりにもできるようになったと感じたら引き受けてもいいでしょう。
点数をつけるのであれば、自分で80点程度の仕事ができると思った場合にはどんどん引き受けましょう。
それ以上の完成度を求めてしまうと、いつまでも新しいことに挑戦できない人材になってしまいます。
まったくできないまま仕事を引き受けるのは迷惑がかかるのでやらない方がいいですが、できるイメージが持てるようになったら、どんどん新しいことを引き受けていきましょう。
周りを頼って仕事を進める
自分一人で困難な仕事を引き受ける時には、周囲をどんどん頼りましょう。
確かに、「自分一人でやった」となれば、周囲から自分を見る目は変わるかもしれません。
しかし、その一瞬だけです。
仕事の本質は時間に対して生み出したものの価値にあります。
自分だけで何時間もかけてできた仕事でも、周囲にお願いすることですぐに片付くのであれば周囲を頼るべきです。
この考え方は、経営者も同じです。
仕事を優秀にこなせる人材がいるのであれば、雇います。
時間を買うことでもっと大きな成果を期待しているのです。
まとめ:仕事は「楽」にするもの
「楽をする」というのは決して「サボる」と言う意味ではありません。
仕事を効率化することは、仕事の本質をついた大切な仕事です。
仕事が忙しいと思うときこそ、本当にこの仕事は必要なのか?もっと簡単に仕事を進める方法はないのか?
と自問自答してみることが必要でしょう。
そこに疑問を感じたようであれば、上司や周りの人に代案を出してみることをおすすめします。
その意見が本当に有用なものであれば社内でも取り上げて、改善に向けて動いてくれるでしょう。
人材の数だけアイディアはあります。
そのような意見が自由に飛び交う職場環境を整えることも企業の務めなのです。
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